独り言

2012年3月11日 (日)

地下4階の男

日本における超高層ビルのさきがけとなった霞が関ビルの竣工は1968年(昭和43年)。
地上36階建てである。
同じ年(だったと思う)、『37階の男』というTV映画が放映された。
いかにも36階の上をいく『37階の男』らしい恰幅のいい二枚目が主人公で、職業は探偵兼執筆業(らしい)。

エンディング画面が、タイプライターが打ち出す一行の大写しで、 The End 
(当時、日本には存在しなかった)37階の広い部屋で、彼が日本語で口述するのを美人秘書が英文タイプライターでタイピングする。
コメディである。

アメリカ映画では、軍の指揮官が口述する命令文を主計兵(注1)がタイピングするシーンとか、企業幹部が口述する指示を秘書がタイピングするシーンを見ることがある。
日本語や中国語のように文字数の多い言語では、口述筆記(速記)はありえても口述タイピング(注2)は絶対にできない作業だった。

それが、ワードプロセッサの進化によって、日本語による口述タイピングの壁の高さがかなり低くなってきた。
更に、音声認識システム。

すでに国会の議事録の作成は、速記者の速記録に加えて音声認識システムが使われているそうだ。
システムは信頼できるもののようで、速記者の養成はとうにやめたという。

東芝は原子炉を作るかと思えば乾電池も作る、家電・重電・システムハード・システムソフトの総合電機会社。
かな漢字変換システムを搭載したワープロを初めて世に出したのも東芝で、技術力は万人の認めるところ。

東芝の
『ToScribe』は、会議などを録音した音声データから参加者の発言内容を文字に起こす「音声書き起こし」の作業環境をブラウザベースで提供する「音声データ書き起こし支援サービス」(完全無料)です。
インターネットに接続できる環境があれば、どこに居てもサーバに保存されたデータで書き起こし作業を行うことができます。

と表示されたサイト。

ToScribe (音声書き起こしクラウドエディタ)は、ユーザ数が限られた口述タイピングエディタ。
それに、うまいことユーザ登録できた(^o^)

本ブログのこの記事も、ToScribeで。
とは、いかない。

ほかのユーザのことは知らないが、私の音声ファイルはサーバ保存はできたが、そこから先に進行しない・・・(^^;

オイラは、地下4階の男(^^;(注3)

(注1)
正しい言い方を知らない。
ここでは、事務担当の軍人という意味で書いた。
女性のこともある。
アメリカ映画に出る軍人タイピストの半分以上は女性。
彼女らは、一人の例外もなくブロンド美人だ。

(注2)
口述タイピングという言葉があるのか知らない。
ここでは、語られた言葉が同時的に印字されることをこの言葉で表現した。

(注3)
霞が関ビルは地下3階建て。

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2012年1月21日 (土)

本日、大寒

この時期には珍しい南東の風だから、風裏となるココの根とアソコの根では竿を出せるだろう(^o^)
しかし、今朝のナギは昼まで持たない。
9時には沖上がりとしよう。

と、エンジンを掛けると冷却水流量異常の警報ランプと警報音。
先日の釣行後に冷却水流路には不凍クーラントを充満させてあるのだが、エンジンを回してもこのクーラントが海水に置き換わらない。

インペラでしょう。
Targa船長が、インペラについて何か言っていたのを思い出す。
もやいを解く前で良かった(^o^)
出航取り止め。

天気予報は、夕方から雪。
が、昼まで持たないナギどころか、8時頃には雪が舞ってきた。

120121【画像:上】
ここ何日間か、寒い日が続いた。
港内の一部が結氷。
見えているのは、漁業取締船『海嶺』。

【画像:下】
雪庇(せっぴ)。
ここでは、右から左へと風が流れているようだ。
屋根を撫(な)でた風が、屋根を離れてから下方反時計回りにウズを作る。
風の流れが可視化されている。

本日、大寒。

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2010年10月16日 (土)

21世紀の秋 Ⅱ

肺結核だった叔母は、結核病院(サナトリウム)に長いこと入院し、そこで最期を迎えた。
私が小学校にあがるもっと前のこと。
この叔母の記憶はほんのわずかしか残っていない。

長じてから見た何枚かの写真。
療養中の叔母や、その叔母と並んで写っている幼児だった私の写真。
モノクロームのそれらの写真の印象が幼い頃からの記憶と綯(な)い交(ま)ぜになり、どこまでが幼い頃から持っていた記憶なのか、写真を見たことで作り出された記憶なのか、自分にも分からない。

Cuspidata動きのある記憶はない。
音のある記憶もない。

病床にあって収入のない叔母は、幼い私に与える菓子の準備ができなかったのだろう。

叔母がオンコ(イチイ)の実を採り、私の口に入れた。
味の記憶はない。
モノクロームの切れ切れの記憶の中に、オンコの実の赤だけが浮き上がってくる。

私の記憶にある一番最初の秋の色だ。

劣化しないデジタル画像色を、生まれた時から持つ新しい世代。
今が昔となる何十年か後。
彼らが秋を想う色はいったいどんな色なのだろうか。

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2010年10月11日 (月)

蕎麦を食う

五代目小さんが地方巡業に出た折の話。

弟子らとお茶を飲むつもりでたまたま入った喫茶店のメニューに蕎麦があったので、『喫茶店に蕎麦とは面白い』と蕎麦を頼む。
喫茶店の蕎麦だからうまいわけがない。
一口すすったのち、『こんなもの、食えるか』

店を出ると、その隣が蕎麦屋。
『口直しだァ』ってんで、のれんをくぐり、改めて蕎麦を食う。
この蕎麦屋、その地方では評判の老舗で、小さんの口にも合ったようだ。
『蕎麦ってェのはこうじゃなけりゃいけねェ』

Soba落語家のエピソードだから、ホントの話にしろ作り話にしろ〝落ち〟が付く。

まずい蕎麦を出した喫茶店の蕎麦は、隣の蕎麦屋から持ってきたもの。
喫茶店で出た蕎麦は、老舗蕎麦屋が出した蕎麦と全く同じものだった。

この〝落ち〟は、誰でも予想できる〝落ち〟で、出来のいい〝落ち〟ではない。
だが、ホントの話だったというのがいい〝落ち〟だ。

上が田舎、下は更科。
蕎麦を食う。

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2010年9月11日 (土)

登別漁港祭りで『みさご』に試乗

9月の第2土・日に開催される『登別漁港祭り』にこの4年、毎年 訪れています。
今年の9月の第2土曜というのは、今日。

100911例年、昼飯目的に行くので、会場に着くのは昼過ぎ。
今日は10時に着くように家を出たら、申し込み順(早い者順)で試乗できる開発局室蘭港湾事務所々属の港湾業務船『みさご』(注)に初めて乗ることができました。

ベタナギ。

23ノットで登別沖を左回りに巡航。

登別川河口脇には、サケ狙いの釣り人がたくさん見えました。
今日のようなどんよりした日は釣れそうな気がしますが、はたして。

(注)
船内説明では、防波堤などの点検に使われているそうだ。
19トン艇だから、小型船舶の部類。
我々の持つ免許でも操縦できる。
630psを2発搭載しているので、最大船速は30ノットと、室蘭海保の巡視船艇より速い。

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2010年8月18日 (水)

煙突屋

乾いた空気と入れ替わったようだ。
注射針の斜めにカットされた先端のような鋭い輝きの陽光が、乾燥して比熱が小さくなった空気を通して肌に刺さる。
快晴。

『私は○○屋です』という言い方は、謙虚と照れ隠しと専門性の明示などがないまぜになった表現(に聞こえる)。

  新聞記者      ブン(文)屋 (ブン(聞)屋かも知れない)
  鉄道員        ポッポ屋
    暴走族      走り屋
  NTT社員     電話屋
  総務課員     何でも屋
  護衛艦砲術員  鉄砲屋
等々。

Stack_4『オレらは煙突屋だね、煙突屋。 煙突、展望塔、電波塔とか。 高いモノ。 スカイツリーは取れなかったなァ(〝仕事を受注できなかった〟の意)』

とある会社の構内にて。
コンクリート製煙突の劣化した表面を補修中だとか。
昇らせてくれるという。
こんな機会は、滅多にない。

地上高77メートル。
モンキータラップ(背バンドのない垂直はしご)が付いているが、まさかァ(^^;
ゴンドラ(ビルの窓拭きゴンドラのようなもの)で昇る。

【画像:上】
てっぺん直下のあそこまで昇る。
ゴンドラの中では、後ろは見ない、見ようという気にならぬ(^^;
見ないが、高度が上がってゆくのは判る。
尻というか、腰というか、ももというか、ひざというか、〝ここが〟と言えないのがもどかしいが、そのあたりがモゾモゾする。

『モンキー(タラップ)でも昇降できるヨ』と、〝煙突屋〟。

【画像:下】
下は見ない、見ようという気にならぬ(^^;

上を見る。
青のみ。

上に落ちていくような不思議な感覚。
この場合の〝不思議な〟は〝怖い〟の同義語(^^;

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2010年8月14日 (土)

一面のひまわり

宗谷本線沿いに北上する予定でいたが、大雨。
西に逃げた。

100814

せみしぐれと一面のひまわり。
ここは、こんなに好い天気なのに。

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2010年8月 7日 (土)

蛸壺と蛸箱

江別市の、とある煉瓦(れんが)製造工場を見学する機会を得た。

江別市の煉瓦生産量は日本一・二位を競うほどだそうで、煉瓦製造に適している土(粘土と山砂)が市内で採掘されるという。
意識して見るせいか、江別市内には煉瓦造りや煉瓦で装飾された建物が多いように感じる。

Octopus_pot【画像:上】
訪問したこの日は、円筒形煉瓦(土管)を作っていた。
見えているのは、射出成形機から押し出されてすぐの土管。
このあと乾燥・焼成される。
釉薬(ゆうやく:上薬のこと)を塗らないから、素焼の土管ができあがる。
乾燥に時間が掛かるため、製品として完成するのは3週間後。
焼成すると強度を発現し、コンクリートなどよりずっと強くなる。

この土管は田畑の暗渠(あんきょ)に使われるそうだが、この管の片側にフタをしてタコつぼとして使われることもあると説明された。
タコつぼの場合は、多分、長さを短く成形するのだろう。
(下に赤く見えるのは比較用に置いたMITSUBISHIサインペン『リブ』、長さ140mm)

【画像:下】
絵鞆で見た木製タコつぼ(だと思う)。


漁業者にとって作業がしやすいのは、木製の軽いタコつぼだろう。(沈める際にはオモリを入れる必要があると思うが)
煉瓦製タコつぼのメリットは何なのか。

と、広辞苑で『蛸壺(たこつぼ)』をひいてみれば・・・
『①蛸を捕らえるのに用いる素焼の壺。(以下、略)』

タコつぼとは、素焼製であるようで、煉瓦製が本来形のようだ。

木製の方は、多分、『タコばこ(蛸箱)』というのだろう。
但し、『蛸箱』という語は広辞苑には収録されていない(^^;

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2010年7月17日 (土)

日本 ボート事情

所要で札幌。

用足し時刻まで1時間ほどある。
公園の池の手漕ぎボートへ。
11時40分、出航。

100717_3

古代ローマ帝国時代のガレー船の奴隷漕ぎ手のベン・ハーは逞しかった。

ベン・ハーを演じたチャールトン・ヘストンがこのボートを漕げば、20ノットは出せるだろう。

動力船は船のクラスと船員の免許によって航行域が制限されるのに、無動力船は無制限。
このボートもそう(^o^)

池から川を下り太平洋に漕ぎ出そうと思った。
ボート貸し出し料金320円、貸し出し時間30分が制限(^^;

12時10分、着岸。

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2010年6月30日 (水)

収穫

小学1年の時、児童全員が各々の鉢でアサガオを育てさせられた。
私の鉢からも双葉が出、つるが伸び、花が咲いた。
が、それっきり。
以来、私は植物を育てたことはない。

Vegetables

左は我が家の家庭菜園で採れたブロッコリーとカリフラワー。

畑や花壇を作ろうなどとはこれっぽっちも思ったことがないから、我が家の狭い庭はアスファルト敷き。

このブロッコリーとカリフラワーはアスファルトの上に置いたプランターで育てたもの。
5月の連休の後に苗を植えたのだから、2ヶ月足らずで育ったことになる。
同じくプランターで育ている春菊は、植え付け後1ヶ月くらいで食卓に出せたほどに成長が早い。
ピーマンはまだまだ。

小学1年の時にアサガオを育てて以来、私は植物を育てたことがない。
ブロッコリーもカリフラワーも家内が育てたもの。

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