『東洋医学はなぜ効くのか』を読む
中国の医学の歴史は、3千年以上もさかのぼることができる。
それが、
中国では 中医学
韓国では 韓医学
日本では 漢方医学
として それぞれ発展し今に至る。
本書で書かれている東洋医学とは、日本の漢方医学のこと。
こんな飯屋で読み始め。
副題は、
『ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム』
この、
西洋医学で見る
というのがキモ。
松尾芭蕉の、
月日は百代の過客にして、行きかふ年も又 旅人也
で始まる『奥の細道』には、
もゝ引きの破をつゞり笠の緒 付けかえて、
三里に灸するより松嶋の月・・・
と、三里のツボへ灸を施すことで、長旅の疲れをいやし 筋肉の炎症を予防することが書かれている。
本夕、読了。
灸をする三里とは、ツボの足三里(あしさんり:ひざのサラの下の くぼんだところ)のこと。
以下、本書の西洋医学の言葉での説明を抜き書きすると、
このツボへの刺激は、
坐骨神経・脊髄・脳幹を経て、
遠心性迷走神経を興奮させ
副腎髄質を活性化させる。
それによってドーパミンが分泌。
血液を介しマクロファージの活動が抑制され、
よってもって、炎症性サイトカインの産生が
減少する。
拙ブログの記事、
『くすりの発明・発見史』を読む
で話題にした2015年のノーベル生理学・医学賞受賞者の
屠 呦呦(Tu Youyou 1930年- )
は、中医(薬)学者。
西洋医学で見ると、東洋医学の驚きのメカニズム が浮かんでくる。
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