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2026年3月

2026年3月29日 (日)

『えーえんとくちから』を読む

本書の大部分は短歌で占められる。
残りは、わずかな俳句と数編の詩と3ページもないエッセーひとつ。

著者の活動期間は短く 5年。
なぜなら、彼の人生が短かったから。
15歳で身体表現性障害を患い、高校を中退。(注)
自宅療養中に心臓麻痺で急逝。
享年26(1982年ー2009年)。

Re_20260329090801
こんな飯屋で読み始め。

本文および、
父親の書いた『あとがき』
歌人の書いた『解説』
を読んで分かることは、
みな楽器をやる家族の中で育ち、著者自身はピアノを弾き、一家でファミリーコンサートを楽しむ日もあったようだ。
また、月一くらいのペースで会える遠距離恋愛をする仲の恋人がいたことも分かる。

彼の短歌は、五七五七七の定型から外れ、雰囲気は1行詩。
 あのひとは自転車を漕ぐ人でした 右手にお箸持つ人でした
とか、
 美しい名前のひとがゆっくりと砲丸投げの姿勢にはいる
とかとか。

本夕、読了。

本書の一番最初に掲げられている短歌の一部が本書々名、
 えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい

若く死んだヒトの残したものは みな美しい。

(注)
身体表現性障害とは、著者自身の言葉を引用すると、
 自分以外のすべてのものが、ぼくの意識とは関係なく、
 毒であるような状態です。テレビ、本、音楽、街の風
 景、誰かとの雑談、木々のそよぎ。
 どんなに心地よさやたのしさを感じていても、それら
 は耐えがたい身体症状となって、ぼくを寝たきりにし
 てしまいます。

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2026年3月28日 (土)

『白鵬はなぜ嫌われなければならなかったのか』を読む

大相撲本場所は、年6回。
奇数月に開く。
三月場所(春場所)の開催地は大阪で、22日が千秋楽だった。
その三月場所は、
・横綱 大の里が初日から3連敗して4日目から休場
・綱とり(横綱昇進)を期待されていた安青錦が、
 8敗で負け越し、来場所はカド番
・14日目、千秋楽と連敗した霧島が優勝
という結果。

著者は長く大相撲を取材して来た新聞記者。
書名の、
 『白鵬はなぜ嫌われなければならなかったのか』
はワキに置いといて、副題の、
 『だれも知らない角界不思議話』
を。

Re_20260321101901
こんな喫茶店で読み始め。

現在の国技館は3代目。
初代は1909(明治42)年落成。
当初、それを「尚武館」と名付けようとした板垣退助は、結局「国技館」と命名して現在に至っている。
「国技館」で行われるから相撲を〝国技〟と称しているだけ。
日本には、法律で定めた〝国技〟はない。

本夕、読了。

にしても、大相撲は それを初めて見る者には奇妙に見えるスポーツだと思う。
Tバックのまわしの尻を出し、ハデなエプロン状の化粧まわしをつけた太ったチョンマゲの男たちが土俵をグルッと囲む土俵入り。
もう 奇妙を通り越し、奇異・異様。

で、勝負は厳しい。
 押し倒し
 かち上げ(ひじ打ち)
 張り手(ビンタ)
等々、
コロナ禍で無観客開催となった場所。
NHKのマイクは残酷な音を拾っている。
頭と頭が当たる立ち会いの音。

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2026年3月22日 (日)

良ナギだが にごり

20日は春分の日。
太陽は赤道の真上。
それから2日の今日。
太陽は赤道から北、北回帰線方向へ向かって少し移動した。
ンなこととは少しも関係なく、KON-chan号に給油・下架。

7時40分、出航。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

良ナギだが にごり。
結局 あがったのはクロソイ1尾のみ。(^^;

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ソウハチの上にたどり着いたのは、昼近く。
20枚ばかり掛けて納竿。

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2026年3月21日 (土)

『太宰治 弱さを演じるということ』を読む

青森県の
 東半分は南部
 西半分は津軽
南部は冬に、
津軽は夏も冬も歩いた。

津軽を東西に走るのは津軽鉄道。
そこを走るのは『太宰治号』と『走れメロス号』。
それに乗ったのは10年以上も前。

津軽は、大ゲサでも何でもなく太宰治と吉幾三。
津軽のドコソコで、この二人をゆかりとするアレコレを見聞きする。
さて、太宰治に対する私の気分は、拙ブログのやはり10年以上も前の記事
 『津軽』読む
の通り。

Re_20260318213401
こんな飯屋で読み始め。

太宰治の生涯は短い。
1909(明治42)年ー1946(昭和23)年。
38歳で自死。

本書は太宰治の評伝。

本夕、読了。

生前も現在も太宰治は人気作家。
一昨年、その彼の岩波文庫のラインナップが新しくなり、6冊刊行されて完結している。
その巻末の「解説」が本著者による。
本著者は、日本の近代文学を専攻し、卒論のテーマが〝太宰治〟。
その後、20年かけて〝太宰治論〟を書きあげている。

書名の〝弱さを演じる〟は、太宰を語る際に必ず使われるフレーズの〝お道化〟のこと(なのだろう)。

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2026年3月15日 (日)

『日本漁業の不都合な真実』を読む

著者は、法学部を出て銀行勤めをするも、ほどなくして職を辞し、大学院で水産学を修めたヒト。
その後、水産庁の官僚を経て、今現在は大学の水産学部で水産品の物流・漁業経済を教授している。

という職歴だから、国内外の漁業地を訪れ、その地の漁業者の声を聞くこと多数。

Re_20260315145501
こんな喫茶店で読み始め。

本書によると、
ピーク時4000万人を超えた遊漁者(釣り人)は、
 '10年には 1000万人
 '23年には  600万人
と減少。

漁業就業者は、
 '03年には 24万人
 '22年には 12万人
と減少。

遊漁者の減少の社会的影響について、本書は触れていない。
一方、漁業就業者が半減したものの、
 一人当たりの生産量は  26トン  から 32トンへ
 一人当たりの生産金額は 600万円 から 1200万円へ
と増えている。

スルメイカの日本海での漁獲量は、
 '00年代前半は 10万トンから20万トン
 '20年は     2万トン
ところが、中国・韓国・北朝鮮の3ヶ国と日本を加えた4ヶ国の合計は20万トンを超える。
と、本書。

本夕、読了。

沖縄で観光客の外食用に出されるサカナ(グルクン:タカサゴ科)は、鹿児島の定置網に入ったものが運ばれている。
著者は言う。
サケは減ったが、ブリは増えた。
サンマは減ったが、マイワシは増えた。
増えたサカナを食えばいいじゃないか、と。

で、いいンだろうか(^^;

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2026年3月14日 (土)

『名画は嘘をつく』を読む

著者は、米国と英国で西洋美術史を学んだヒト。
現在は、西洋美術史のエンターテインメント化を目指して活動中とのこと。
そのヒトが、
 日本では、襖(ふすま)や屏風(びょうぶ)といった装飾品も
 芸術品と見なし、職人と芸術家の社会的区別をしなかった。
 対して、ルネサンス以降(15世紀以降)のヨーロッパでは、
 職人と芸術家の区別が生まれた。
 工芸品は感性に訴え、芸術品は知性に訴える。
と、本書の「はじめに」に書く。

Re_20260314152701
こんな喫茶店で読み始め。

ンなことが「はじめに」に書かれていたので、かなり構えてページをめくっていった。
が、書かれているのは、15世紀から20世紀までの100点ばかりのヨーロッパ絵画のトリビア。
その絵画が、時系列的に並べられているわけではないので、西洋史を一覧できる年表を脇に置いて読み進めていった。

本夕、読了。

旧約・新約聖書をテーマにした絵画なのに、ローマ神話とキリスト教がゴッチャになった絵があったりする。
ヨーロッパ近世人の宗教的知識の適当さが うかがえる。
ヨーロッパの近世絵画だから、宗教改革・ハプスブルク家・市民革命・産業革命といった どこかで聞いたか読んだかした単語が出てくる。
天才たちは そんな時代を描いている。

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2026年3月 7日 (土)

『辞書の仕事』を読む

題名は『辞書の仕事』。
が、辞書が仕事をするわけではない。
辞書を作る仕事のこと。
著者は岩波書店で、
 広辞苑・岩波国語辞典・岩波新漢語辞典
などの辞典の編集に携わったヒト。

Re_20260207161701
こんな喫茶店で読み始め。

辞典用紙は特別に漉(す)かれる
強度・めくりやすさ・純白ではない色(文字の読みやすさを考慮)
等々、出版社から製紙会社への注文は多数。
製紙会社での開発期間は数年にも及ぶという。

製本されて しばらくたった『広辞苑』の小口(こぐち 本の裁断面:天・地・開く側)の32ページ毎に、縞模様(ミルフィーユのような層状模様)が見える年があった。
紙の原料にはカリオン(粘土)を混ぜるのだが、雪の多い年だったので 例年の山とは違う山の土を使ったのが原因だったと。

本夕、読了。

青森県の中学校教師から岩波書店辞典編集部への封書が、
『岩波国語辞典』で偶然引いた〝くんだり〟の用例が、
 青森くんだりまで来た
であることに対するもの。
 
確かに、
 北海道くんだり
 札幌くんだり
とは言っても、
 東京くんだり
 新宿くんだり
とは言わない。

岩波書店辞典編集部はどうしたか。

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2026年3月 1日 (日)

『日本の植民地支配』を読む

本書名にある〝植民地〟とは、朝鮮と台湾。
それに関する9人の日本人社会学者による20本の小論集。
副題が、
 『肯定・賛美論を検証する』
だから、『日本の植民地支配』を〝否定・批判〟する立場での論調の本。

Re_20260206210801
こんな喫茶店で読み始め。

植民地経営にあたっては、港湾・鉄道などのインフラ整備のために本土(大日本帝国)政府から手当てされた予算は大きかった。
また、本土資本企業の投資も大きかった。
たとえば、
日本窒素肥料(株)(現 チッソ)が朝鮮北部で展開した化学コンビナートは、子会社の朝鮮窒素肥料(株)が経営する。
その収益は親会社を大幅に上回り、株式配当も高率だった。
人件費・土地・原材料・資源などの点で、本土で展開するより有利だったがゆえの利益。
本書では、そのことと植民地人の関係が書かれている。

てな話を ああこう言うのは拙ブログの芸風ではない。
なので、ここで終わる。

本夕、読了。

ステレオ・タイプなイメージにある、
 反日的な韓国人
 親日的な台湾人
には一定の根拠があると思われる
との書き出しの一文がある。
それには、
 ここで考えなくてならないのは
という但し書きが付く。

てな話を ああこう言うのも拙ブログの芸風ではない。
なので、ここで終わる。

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