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2025年12月29日 (月)

『民法のすすめ』を読む

民法は、「私人」と「私人」の間に関する法律。
なお、「私人」には「法人」や「行政機関」も含む。
また、刑法違反には罰則があるが、民法違反だけでは処罰されない。
ただし、損害賠償を請求されることはある。

Re_20251219213101
こんな飯屋で読み始め。

日本における民法の施行は、1898(明治31)年。
それに先立つ30年前。
立ち上がったばかりの明治政府は、スイスの州法なども含めた世界30ケ国の法典・判例の調査に着手している。
日本の法律の体系は、最終的にドイツ法とフランス法がお手本。

本書には、
 両法典とも、その淵源は共通。
 ローマ法・ゲルマン法・中世教会法である。
とある。
長い長い歴史に鍛えられて今現在の法律がある。

本夕、読了。

法律家にとって、法律の歴史自体が研究対象のようで、本書は歴史の書。

今年の春、黒部川の右岸(注1)を走る黒部峡谷鉄道に乗ったことは拙ブログの記事にした。
その始発駅の宇奈月を出て まもなく、1935(昭和10)年 に大審院(注2) が判決を出した民法上有名な宇奈月温泉木管事件(もっかんじけん) の舞台となった地点付近を通る。
左岸に その碑があるのだが、列車内からは濃く茂った緑に遮られ見ることが かなわなかった。

(注1)
川の上流を背にして立ったとき、右手側が右岸、左
手側が左岸。

(注2)
現在の最高裁に相当。
この時の判決が判例法として確立している。
民法の第一条は、
 1 私権は、公共の福祉に適合しなければならない
 2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない
 3 権利の濫用は、これを許さない
この3項目がそれ。

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コメント

Geminiに、質問したところ、著者・星野英一氏のまなざし
星野氏は「法律は冷たいものではなく、人々の幸せのためにある」という信念を持っていました。本書には、法を学ぶことで「社会を創る主体」としての自覚を持ってほしいという、市民に対する熱いエールが込められています。
と、言うことでした。

投稿: tera | 2025年12月30日 (火) 14:10

teraさん、こんにちは



この春、有斐閣(ゆうひかく)の『判例百選』シリーズを読む機会がありました。
このシリーズの〝民法〟の一番最初に解説されるのが、『宇奈月温泉事件』の判例です。

〝法律は冷たいものではない〟の典型例です。
私が黒部峡谷鉄道に乗ろうとしたきっかけでもあります。

社会主義法・イスラム法・インド法・旧中国法を除くと、法律は大きく2系統。
ヨーロッパ大陸法と英米法です。
日本の法律は、独仏法に大きく影響を受け、歴史をどんどん遡ればローマ法にまで行き着きます。
星野英一氏はフランスで研究をしたようですが、弟子筋には米国で研究した人もいるようです。
以上、本書からの受け売りです。

ごめんなさい、Geminiが回答したという〝熱いエール〟という意味が私には理解できませんでした。

投稿: KON-chan | 2025年12月30日 (火) 20:22

Geminiは、もっともらしいこと言うのは得意ですが、深い思想はありませんから、熱いエールも、そんなものでしょう(^^;;

投稿: tera | 2026年1月 1日 (木) 13:40

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