『左手のフルーティスト』を読む
著者は建築家。
また、音楽家でも。
フルート奏者で指揮者。
その著者が42歳の '11年、左脳卒中で倒れる。
リハビリも含め7ヶ月の入院で、歩行補助具が取れ、杖も取れた。
が、右半身には、深刻な機能障がいが残ったまま。
右手で かろうじて動くのは小指だけ、握力は9キロ。
呼吸筋も麻痺。
よって、右肺の肺活量は卒中前の半分。
唇も麻痺、無感覚。
よだれが出ても気付かない。
肛門括約筋の半分が機能しないので、おむつ。
右目を完全に閉じることができない。
こんな喫茶店で読み始め。
なんでもできる子だった。
リトルリーグではショート。
書道家になろうと考えたことも。
生まれついての絶対音感の持ち主。
9歳で、小さなきっかけで、フルートに触れる。
それほどの練習もせずに個人コンクールに出場、高校生の時には
優勝するまでに。
学校の勉強もできた。
医学か建築か。
庭園・建物(立体)を見て、音楽を感じる。
で、建築の世界へ。
修士論文は、建築学会最優秀論文賞を受賞。
中国から都市計画を任されるほど建築家としての実力を見せる。
そして、ビジュアルもいい。
本夕、読了。
これらのことを、著者は臆面もなく書く。
入院中の7ヶ月間、一度も気落ちしなかったとも。
いや〝臆面もなく〟なんてフレーズを使っては著者に失礼。
事実。
書かれているのは、装飾することも盛ることも必要ない事実。
盲目の三味線奏者
琴の演奏者
ギタリスト
ピアニスト
左手のピアニスト
耳が聞こえなくなった作曲家もいた。
小さな脳のサカナを相手に、魚探を積んだエンジン付きのボートから、
刺さるフック
切れない糸
よく曲がる竿
を使ってさえボーズの釣行がある私は、卒中になったら ただ息をするだけになりそうな・・・










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