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2025年2月

2025年2月24日 (月)

『左手のフルーティスト』を読む

著者は建築家。
また、音楽家でも。
フルート奏者で指揮者。

その著者が42歳の '11年、左脳卒中で倒れる。
リハビリも含め7ヶ月の入院で、歩行補助具が取れ、杖も取れた。
が、右半身には、深刻な機能障がいが残ったまま。
 右手で かろうじて動くのは小指だけ、握力は9キロ。
 呼吸筋も麻痺。
 よって、右肺の肺活量は卒中前の半分。
 唇も麻痺、無感覚。
 よだれが出ても気付かない。
 肛門括約筋の半分が機能しないので、おむつ。
 右目を完全に閉じることができない。

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こんな喫茶店で読み始め。

なんでもできる子だった。
 リトルリーグではショート。
 書道家になろうと考えたことも。
 生まれついての絶対音感の持ち主。
9歳で、小さなきっかけで、フルートに触れる。
 それほどの練習もせずに個人コンクールに出場、高校生の時には
 優勝するまでに。
学校の勉強もできた。
 医学か建築か。
 庭園・建物(立体)を見て、音楽を感じる。
で、建築の世界へ。
 修士論文は、建築学会最優秀論文賞を受賞。
 中国から都市計画を任されるほど建築家としての実力を見せる。
そして、ビジュアルもいい。

本夕、読了。

これらのことを、著者は臆面もなく書く。
入院中の7ヶ月間、一度も気落ちしなかったとも。
いや〝臆面もなく〟なんてフレーズを使っては著者に失礼。
事実。
書かれているのは、装飾することも盛ることも必要ない事実。

盲目の三味線奏者
   琴の演奏者
   ギタリスト
   ピアニスト
左手のピアニスト
耳が聞こえなくなった作曲家もいた。

小さな脳のサカナを相手に、魚探を積んだエンジン付きのボートから、
 刺さるフック
 切れない糸
 よく曲がる竿
を使ってさえボーズの釣行がある
私は、卒中になったら ただ息をするだけになりそうな・・・

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2025年2月23日 (日)

『「ひきこもり」の30年を振り返る』を読む

昨夜の『新プロジェクトX』は、
 『人生は何度でもやり直せるーひきこもりゼロを実現した町ー』

放送内容は、
 人口4000人ばかりの20年前の秋田県藤里町(ふじさとまち)。
 そんな町に「ひきこもり」住人が100人超。
 町の社会福祉協議会が活動することで、「ひきこもり」住人らが社会と
 つながる
というもの。

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こんな喫茶店で読み始め。

冒頭の社会福祉協議会の活動は、〝藤里方式〟と呼ばれる成功例として有名。

本書は、もっと個人的な内容。
 「ひきこもり」の当事者
 「ひきこもり」の治療者
 「ひきこもり」の研究者
の3人がディスカッションした議事録。

本夕、読了。

当事者(ひきこもりだった女性)の立場から、
 「ひきこもり」という言葉で救われた部分もあるし、
 その言葉があったから仲間を得られた

治療者(精神科医)の立場から、
 「ひきこもり」を病気・障害だと考えて行う支援は
 当事者のニーズと合わない

研究者(社会学者)の立場から、
 本当に聴くということができたら、もうそれ以上
 することがないんじゃないか

という発言がある。
私の気分は、
〝で ?〟

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2025年2月22日 (土)

やがて、良ナギ

中央埠頭西側海域は結氷。
薄いハス葉氷。

9時10分、出航。

風 波とも ない予報だったが、地球岬に近づくにつれ頭が白く崩れる波。
さらに沖へ行きたいのだが、船足を止め波が落ち着くのを待つ。

やがて、良ナギ。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域、
背中側は黒く低い雲。

魚探には海面から20メートルから40メートルの厚みでイサダ(ツノナシオキアミ)の濃い反応。
根からの反応は、ガヤ。

底から10メートルあたりの反応にインチクを入れるが食わない。
これがソウハチだと分かったのは、沖上がり寸前。

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キープは1ダース。

朝見たハス葉氷は、帰宅時には解氷。

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2025年2月16日 (日)

波に加えて雨

室蘭港を出て まっすぐ南。
椴法華あたりに向かった艇もあった様子。

我が艇は、白老沖を目指した。
H艇に架電すると、返電は、
 「風の割には良ナギ。 24ノットで航行中」

7時30分、出航。

地球岬までは22ノットの経済速度。
地球岬をかわすと東からの波。
船速を維持できず、18ノットに減速。

やがて、
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頭が白く崩れる波。

14ノット
12ノット
さらに、波に加えて雨。
で、180度回頭し帰航。

不釣(^^;

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2025年2月15日 (土)

『イスラーム金融とは何か』を読む

三菱UFJフィナンシャルグループは、 資産規模国内最大の金融グループ。
その中核は三菱UFJ銀行、そして三菱UFJ信託銀行。

今日の朝刊に、その三菱UFJ信託銀行の次期社長の紹介記事があり、
 証券代行業務など信託銀行が担う役割は重い
 金利のある世界で融資業務はもうけやすいが、
 我々にはない
 と気を引き締める。
と。

以下、本書内の表記にならい、
 イスラムはイスラーム
 コーランはクルアーン

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こんな喫茶店で読み始め。

 神は、リバーを禁じた
と、クルアーンにある。
リバーとは利子のこと。
三菱UFJ信託銀行の次期社長が、
 金利のある世界で融資業務はもうけやす
 いが、我々にはない
と同様、イスラーム国においても金利で もうけることはない。
本書によれば、
 保険による将来のリスクの回避も
 先物買いによる利益も
リバー。
が、イスラーム国にも銀行はある。
イスラーム国では どのように金融が動いているのか。

イスラーム銀行は、金を貸してその利子でもうけるということはしない。
融資を受ける者と銀行の立場は同じ。
すなわち、イスラーム銀行自体が商取引の当事者になる。

本夕、読了。

少子高齢化。
1970年。
我が国では、年金世代1人を、現役世代10人で支えていた。
今。
1人を2人で。
現役世代の〝犠牲〟の上に年金世代がいる。

ンなような〝犠牲〟を、本書では、
 人助けは、自分の満足度を下げることに
 どれだけ我慢できるか
   ー中略ー
 ひっぱくする社会保障費の財源確保のた
 めに、増税をどこまで許容できるか
という問題に帰着すると。

イスラーム世界では、そんな被害者意識は生まれない。
イスラーム教徒の義務の一つのザカート(喜捨・ほどこし・税)は、神へ
それをほどこされる者は、神から
なのだから。

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2025年2月11日 (火)

『植物の謎』を読む

日本植物生理学会のHOMEにおかれている
 植物Q&A(みんなのひろば)
に寄せられたQへの専門家からのAが本書。
60のQに60のA。

宇宙は悠久。
無量大数の恒星と衛星。
その時間の長さと数の多さから、〝地球外生命〟の存在を信じるヒトは多い。
どんなに小さな確率(それを見積もれるのか否かは別にして)でも、宇宙の長さ・多さを掛けると確率はグンっと上がるハズ。
ンなことが根拠なんだろうと思う。

が、私は思う。
そうなのだろうか。
宇宙も謎だが、生命はもっと謎。
この宇宙に、〝生命〟がそうアッチにもコッチにも誕生するものか
と。
芽吹き、花が咲き、実り・・・

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こんな飯屋で読み始め。

質問者には、小学生もいる。
この分野を学ぶ大学生もいる。
生物を教える高校教師もいる。
生命は謎。
なので、その道の専門家であっても、
 ・そうした現象は、現在、明らかになっている生理学的説明では
  不十分なため、まだ解明されていない問題の一つといえます
とか、
 ・お答えよりも疑問のほうが多い回答になってしまいました
とか、
 ・この種類の生態学的研究は実験が難しいので何ともいえません
とかを、アンサーの最後の文章にすることもある。
分からないことは分からないとシャッポを脱ぐいさぎよさ。

本夕、読了。

室蘭岳の水元沢ルートを詰めると、室蘭岳とカムイヌプリの分岐に行き当たる。
そこからカムイヌプリへ、私の足で30分ばかり進んだあたりの風化の進んでいない岩。
私は、その岩の細いくぼみに根を張ったヤマツツジの幼木を知っている。
幹径3ミリか4ミリか。
5ミリはない。
樹高7センチか8センチか。
10センチはない。
里は初夏の候、山は春。
この岩で育つヤマツツジの幼木が花を咲かせる。

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2025年2月 9日 (日)

『北海道犬旅サバイバル』を読む

´22年の2月から4月、宗谷岬から襟裳岬までを貫く山々を歩き通した野村良太は、その年の植村直己冒険賞を受けている。
受賞理由は、『積雪期単独北海道分水嶺縦断』 の達成。
分水嶺とは、尾根・稜線と同義 。

それよりもずっと前に同じルートを歩いたヒトがいた。
その山行記を読んで、拙ブログに、
 『北の分水嶺を歩く』を読む
と記事にしている。
ただし、踏破は分割、足掛け17年。

本書著者が宗谷岬から襟裳岬まで歩いたのは、´19年。
登山道・林道を歩き山々の頂にも立つが、必ずしも全ルートが分水嶺というわけではない。
農道やアスファルト道も歩く。
炭水化物(米・パスタ類)は、ルート上にデポ(事前保管)しておくが、
 エゾシカ・キタキツネ・エゾライチョウを撃ち
 毛鉤でサカナを釣り
 野草・キノコを採って
腹を満たす狩猟・採取の旅。

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こんな喫茶店で、読み始め。

GPSを持たないのに山行数日で、コンパスを忘れてきたことに気付く。
また、毎食のシカ肉。
繊維質のとり方が少ないせいか、著者は〝痔〟を悪化させる。
ポイズンリムーバー(ハチに刺された時などに使う。 原理は搾乳器や真空採血管:スピッツと同じ)とボールペンの軸で浣腸器を作る。
浣腸液は、シカの腸を炒めて集めた油。

本夕、読了。

狩猟解禁期間の関係もあって、稚内を立つのは10月1日。
旅の終わりは、11月25日。
山には雪が積もり出していた。
著者、50歳になる年。

旅の相棒は、和犬のナツ。
踏破距離は、襟裳岬から帯広空港までも含めて899キロ。
本書脱稿は、旅の終わりの3年後の夏。

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2025年2月 8日 (土)

『コロンブスより上手な卵の立たせ方』を読む

書いたのはガリレオ工房。
ガリレオ工房は、何名かの中高の理科教師の集まり。
あんな子やこんな子を相手にしなければならない教育現場。
そこに立っている人が、あんな子やこんな子に説明するように書いたのだろう。
説明は平易。
なのだが・・・

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こんな喫茶店で読み始め。

磁石を説明している章がある。
 〝ちょっと、ここで説明しておきましょう〟
と、寄り道コラムで、〝鉄〟について解説している。
その 一部を抜き書きすると、
 軟鋼とは、
 炭素を0.12〜0.25%程度含む鋼。
 炭素量が多くなるほど硬く強くなる。
 反面加工しにくい。

ここで、
 %
 加工しにくい
が、すんなり頭に入ってくるだろうか。

本夕、読了。

何に対する〝%〟なのだろう。
 鉄の原子数に対する炭素の原子数なのか
 鉄の体積に対する炭素の体積なのか
 鉄の質量に対する炭素の質量なのか

どういうふうに〝加工しにくい〟のか。
 圧延しにくいのか
 溶接しにくいのか
 削りにくいのか

書き手の油断が、いくつかある(^^;

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2025年2月 2日 (日)

『ごみ収集の知られざる世界』を読む

我が家のゴミ出しは、私の担当。
我が町、
 火曜日と金曜日は、〝燃やせるゴミ〟の日。 黄色い袋で。
 木曜日は、〝資源ゴミ〟の日。 透明袋で。
 第1水曜日は、〝燃やせないゴミ〟の日。 青い袋で。
午前中には、ゴミ収集車(パッカー車)で集めにくる。
〝燃やせるゴミ〟は焼却炉へ。
それは分かるが、焼却灰が出るだろう。
〝資源ゴミ〟は仕分けてリサイクル。
どこで仕分けて、どこに持っていくのだろう。
〝燃やせないゴミ〟はどこでどうしているのやら。

我が家のゴミ出しは、私の担当。
が、集積所から先のことは知らない(^^;

著者は、地方自治・行政学の研究者。

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こんな喫茶店で読み始め。

以下、
 現場・現業部門をライン
 管理・事務部門をスタッフ
と記す。

著者は、各地のゴミ収集・処理業者を訪れる。
実際にパッカー車に乗り込み、ゴミ収集の実務を経験する。
本書は、ライン業務をひと通り見学、その一部は実体験した上での著作。

本夕、読了。

ラインの仕事、ゴミ収集作業の現実・大変さ、仕分け作業の現実・大変さは分かる。
しかし、焼却場・仕分け作業所から先のことは、本書には書かれていない。

著者は研究者。
ラインの大変さを書いているだけで済ますわけにはいかないだろう。
本書名は、
 『ごみ収集の知られざる世界』
その先、
 『ごみ収集のあるべき姿とそれへの方法』
を、読みたい。

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2025年2月 1日 (土)

『武士の介護休暇』を読む

深沢七郎が姥捨て山(うばすてやま)伝説を下敷きにして書いたのが、『楢山節考(ならやまぶしこう)』。
あと三つ寝ると正月になる年の瀬、息子に背負われて老母が山に捨てられに行く話。
老母を捨てた山に雪が降る。

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こんな喫茶店で読み始め。

今の世、老いたからといって山に捨てられるわけではない。
老いてのちは、何日か何ヶ月か何年かの介護を受け旅立つのが普通。
介護はどこで
誰がするのか。

江戸時代の武士には、看病断(かんびょうことわり)という介護休暇制度があった。

本夕、読了。

朝刊には、お悔やみ欄がある。
北海道全てで、だいたい1ページ。
私は、毎朝、流し読みだが全部に目を通す。
若くして逝き、喪主が父とか母という故人がいる。

ときに、喪主が孫とか甥とか姪という故人がいる。
あぁ、この人はどんな介護を受けたのだろう。
私の毎朝は、介護をした人への思いから始まる。

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