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2024年12月 1日 (日)

『東洋医学はなぜ効くのか』を読む

中国の医学の歴史は、3千年以上もさかのぼることができる。
それが、
 中国では 中医学
 韓国では 韓医学
 日本では 漢方医学
として それぞれ発展し今に至る。

本書で書かれている東洋医学とは、日本の漢方医学のこと。

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こんな飯屋で読み始め。

副題は、
『ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム』

この、
 西洋医学で見る
というのがキモ。

松尾芭蕉の、
 月日は百代の過客にして、行かふ年も又 旅人也
で始まる『奥の細道』には、
 もゝ引の破をつゞり笠の緒 付かえて、
 三里に灸するより松嶋の月・・・

と、三里のツボへ灸を施すことで、長旅の疲れをいやし 筋肉の炎症を予防することが書かれている。

本夕、読了。

灸をする三里とは、ツボの足三里(あしさんり:ひざのサラの下の くぼんだところ)のこと。

以下、本書の西洋医学の言葉での説明を抜き書きすると、
 このツボへの刺激は、
 坐骨神経・脊髄・脳幹を経て、
 遠心性迷走神経を興奮させ
 副腎髄質を活性化させる。
 それによってドーパミンが分泌。
 血液を介しマクロファージの活動が抑制され、
 よってもって、炎症性サイトカインの産生が
 減少する。

拙ブログの記事、
 『くすりの発明・発見史』を読む
で話題にした2015年のノーベル生理学・医学賞受賞者の
 屠 呦呦(Tu Youyou 1930年- 
は、中医(薬)学者。

西洋医学で見ると、東洋医学の驚きのメカニズム が浮かんでくる。

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