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2024年8月

2024年8月31日 (土)

『豆腐の文化史』を読む

トウフを豆と書くのは、フグをフク(福)と書くが如し。
トウフ発祥の地 中国でも、トウフは豆
以下、拙記事は 本書の表記に従い〝豆〟で。

東京おでんと言ったら〝お多幸(おたこう)〟。
その店と関係があったのか なかったのか、我が町にも同じ店名の おでん屋があった。
お多幸お勧めのシメ飯は、〝とうめし〟。
ツユダクご飯の上に おでんの豆腐。(注) 

著者の専攻は食文化史。

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こんな飯屋で読み始め。

第1章の 「大豆から豆腐へ」から始まり、本書は9章で構成されている。
最終章の第9章は、まるまる1章を使って 「沖縄の豆腐」。

2020年度の1世帯当たりの豆腐消費額の全国平均は 5309円。
全国主要52都市の統計を見ると、消費額最多が那覇市で 6918円。
次が、盛岡市で 6388円。
52位が金沢市で 4192円。
といったこと以外にも、沖縄の豆腐事情の興味深い あれこれが記されている。

本夕、読了。

豆腐と言えば、泊まりの山行に とても便利だったのがハウスの〝ほんとうふ〟。
昨年 製造を止めてしまったのは残念。

豆腐と称するが、杏仁豆腐は本書の守備範囲外。
針供養の豆腐も、本書の範囲外。

(注) 
豆腐が、拙ブログ記事の主題。
なのだが、シメに〝とうめし〟は、私には重すぎる。
私は〝だいめし〟で。
ツユダクご飯の上に、おでんのダイコン(^^) 

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2024年8月26日 (月)

『まちがえる脳』を読む

著者は心理学を専攻した脳学者。

書名の『まちがえる脳』の〝まちがえる〟は、〝錯覚〟のことではなく、脳の〝柔軟性〟のこと。
ひとつの脳の部位が複数の機能に関わる〝柔軟性〟。
また、その個人差が大きく、しかも経験で変化する〝柔軟性〟。

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こんな飯屋で読み始め。

生理学用語に、発火(ignition)があるそう。
ニューロン(神経細胞)の機能は、情報の伝達・処理。
細胞の内側より細胞の外側が高電位。
この電位差が増すことでニューロンの活動が始まる。
それが発火。

私自身がバカだということをタナに上げて言うのだが、本書を読んでニューロンのネットワークをイメージできるヒトは、相当量の事前知識があるヒト。
そもそも、本書を読む必要のないヒトだと思う。
私の持つイメージは、NHKスペシャルの『人体』シリーズで、ニューロンのネットワークで発火がパチ・パチ・パチと起きる様子を視覚化した放映で止まったまま。
ゆえにと言うか、頭が回らないからと言うか、ページがなかなか進まなかった。

本夕、読了。

MRI(fMRI)で血流の増減を測定できる大脳皮質の最小単位の、現時点の到達点は1ミリ立方。
その範囲内に、(用語の説明抜きに記すと)
 ニューロン 10万
 シナプス  10億
 樹状突起と軸索の長さ 10キロ
で、その神経回路の動作は全く分かっていない。
更には、ニューロンのつながりで作られている脳は自発的に活動するが、ニューロン自身は自ら発火できないと。
脳の研究に必要なのは、天才ではなく根気らしい。

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2024年8月25日 (日)

20キロの氷で冷やしたのは

5時40分、出航。

Tシャツ・短パン・サンダル。
頭は、豆絞りをあねさんかぶり。

午後からは風が出る予報。

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なのに、こんな風景の見える海域で出竿したり

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こんな風景の見える海域で出竿したりで、落ち着かず。

風の吹き出しは早かった。
我が艇の装備力では釣りにならず。
9時、沖上がり。

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搭載した20キロの氷で冷やしたのは、これっぽっち(^^;

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2024年8月17日 (土)

『買い物とわたし』を読む

本書の副題は、『お伊勢丹より愛をこめて』。
週刊文春に連載していた『お伊勢丹より愛をこめて』に加筆したエッセー集。
著者は山内マリコ。
本書内の表現を使うと、美大を出て小説を書いているヒト(らしい)。

『お伊勢丹より愛をこめて』の〝お伊勢丹〟は、百貨店の伊勢丹のこと。

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こんな喫茶店で読み始め。

著者が買ったモノの、その購入動機や購入経緯が、65編のエッセーでつづられる。
必ずしも伊勢丹が購入場所ではなく、ホテルオークラだったり、ネット通販だったり、ユニクロだったり。

Made in Japan も 今や、何だかアヤしい。
 学校の所在市出身の選手が一人もいない高校野球強豪校
 化粧は偽装(かもしれない)
 警察官の調書偽造
 大手メーカーの型式指定検査不正
でも、
 カニカマボコを偽造とは言わない(ような気がする)
 回転寿司のエンガワはヒラメではないけれど、それを偽装とは
 言わない(ような気がする)
 Word・Excel の上書きは偽装とは言わない(ような気がする)
 メロンパンにメロンは使っていないけれど、偽装とは言わない
 (ような気がする)
 デジタル画像の Photoshop 加工は、修正・修整・調整
 その結果は、時に作品、時に偽造

本夕、読了。

買ったモノに、百均のプラスチック容器なんてない。
かと言って、預金残高が10桁なければ買えない、なんてモノもない。
職についているモノなら、手を出せそうなものばかり。

が、こう言ってはナンだが、この本はイヤらしいしイヤしいと思う。
書かれているモノは、幾つあっても困らないモノ。
タオル・下着・靴・花・クッキー・洋装品 等々。
購入品の評価は全て肯定的。
かつ、ブランド名はしっかり入れてある。
著者の下心が透け透けの見え見え。

彼女の買い物が、縫い針やミネラルウォーターなら、そんな気分には ならなかったと思うが。

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2024年8月12日 (月)

『食べるのが大好き』を読む

文部・労働・法務・総務大臣を歴任した鳩山邦夫の逝去は ’16年。
享年67。
邦夫は21歳の時、7歳年下、つまり14歳のタレントの高見エミリに求婚している。
そして その求婚は実り、エミリが18の年に二人は結婚した。

政治家の妻となり、二男一女の母となったエミリが本書の著者。
邦夫が政界でブイブイ言わせていた頃の本で、初版は20年以上も前になる。

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こんな飯屋で読み始め。

本書は、料理レシピ本。
自宅庭で邦夫が栽培している野菜や飼っている烏骨鶏(うこっけい)が生んだタマゴなどを使った料理が、日々のあれやこれやを交えて紹介されている。

盛り付けに使っている器は全て著者作。
掲載されている写真も全て著者の撮影。

2男1女の母でもあるし、早朝から邦夫と活動を共にする秘書らもいるので、毎朝食の準備は7、8人前。
朝食は必ず味噌汁が付いた和食。

邦夫の料理のウデも確か。
エミリ不在時の子供らの弁当は、彼が作っている。
また、丸のままのサカナをおろすのは邦夫の役目。

本夕、読了。

特に変わった食材はない。
邦夫が育てたダイコンでタクアンを作る。
キムチ、梅干しを作る。
ウナギを使うレシピもあるが、主食材が、
 白菜だったり
 豆腐だったり
 オカラだったり
 ガンモドキだったり
 イワシだったり

が、そこはそれ。
名にしおう名家の鳩山家。
小学生の息子を米国に留学させる。
その留学先の住まいで雇っていたのは、2人のフィリピン人のメイド。
彼女らに作らせたフィリピン料理(アドボ)をエミリ風にアレンジした料理が紹介されている。

名にしおう名家の鳩山家の台所で作るエミリ風アドボに必要な材料は、
 鶏モモ肉
 豚のスペアリブ
 ニンニク
 しょう油
 酢
 砂糖
 コショウ

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2024年8月11日 (日)

『おいしいアンソロジー 喫茶店』を読む

CafeRes は、喫茶店の経営を考えているヒトや現に開業しているヒトのための季刊誌。

本書は、そういうカウンターの中のヒトの本ではなく 喫茶店でサービスを受ける側のヒトの本。
おいしいアンソロジーは、
 ビール
 お弁当
 おやつ
と既刊され、本書『喫茶店』がシリーズの最新刊。

小説家・漫才師・写真家・彫刻家・役者など40人が書いた、40編のエッセーが集められている。
それらは、どれも せいぜい10ページほどの文章なのだが、編集者のウデが良く、
副題の
 少しだけ、私だけの時間
に ふさわしいものばかり。

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書名が『喫茶店』。
なので、喫茶店で読むのが いいに決まっている。
ってことで、こんな喫茶店で読み始め。

道内を走るJRの特急の車内販売品は、ビール・アイスクリーム・沿線の銘菓など。
そして、保温ポットから紙コップに注いで提供されるコーヒー。
キハ261は走る喫茶店だった。
が、その車内販売サービスは もう終わってしまった。

本夕、読了。

山ではコーヒー。
私のバカ舌でも、豆の違いによるコーヒーの味の違いは分かる。
十勝岳登山時、上ホロカメットク野営指定地で淹れたコーヒーはコピルアク

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2024年8月10日 (土)

『戦前日本の「戦争論」』を読む

1940(昭和15)年に組閣された第2次近衛内閣の閣僚は、
 総理大臣 近衛文麿
 外務大臣 松岡洋右
 内務大臣 平沼騏一郎
 陸軍大臣 東條英機
 海軍大臣 及川古志郎
ら。

この内閣が設けたのが、総理大臣直轄の総力戦研究所
その研究所において、帝国が米国に戦いを挑んだ場合のシミュレーションを行っている。
米国が原爆を完成させることまでは予測できなかったが、
 緒戦は勝利する
 長期戦になる
 ソ連が参戦する
こと、そして敗戦するのは帝国であることを史実通りに予測している。

その研究結果は、首相をはじめとする閣僚・上級官僚・陸海軍上層幹部を前にして発表されている。
帝国が英米に戦端を開く16ヶ月前のこと、すなわち、帝国敗北の60ヶ月前のことである。

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こんな飯屋で読み始め。

本書の副題は、
 「来るべき戦争」はどう論じられていたか

〝どう論じられていたか〟を、本著者は下記の出版物から拾っている。
本書の目次にある表記通りに並べると、
 われ等若し戦はば 昭和八年八月発行/講談社
 米國海軍の眞相  昭和七年十一月発行/創造社
 日米果して戦ふか 昭和六年八月発行/春秋社
 昭和十年頃に起る日本對世界戦争 昭和七年五月発行/日月社
 日本は勝つ 昭和十八年五月発行/高山書院
(上記本の著者は、今の我々には、とうに忘れられたヒトたちで、退役軍人や軍事を専門とする評論家ら)

本夕、読了。

どの本も、米国の経済力・科学力・工業力が帝国を大きく上回ることを認めていて、開戦を避けるべきという論調なのは同じ。
また、どの本も、米国が帝国を空襲することについて、史実に近い予測をしている。
よって、フィリピン・南洋諸島・小笠原が戦略上の重要地となることも同じように論じている。

実際に、米軍が帝国へ初空襲したのは、'42(昭和17)年4月。
その翌年発行の 『日本は勝つ』 に書かれているのは、
 なあに、東京が焼けても、日本にはまだ
 大阪もあれば、名古屋もあるではないか。
 といったぐらいな、太い神経の持ち主に
 ならなければ、米英相手の大戦争は勝ち
 ぬけるものではない。

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2024年8月 6日 (火)

『ジャンケン文明論』を読む

著者は、盧 泰愚(ノ・テウ )大統領時代に韓国文化部長官(文化相)だった 李 御寧(リー・オリョン)。
韓国で生まれ育ち、韓国で教育を受けた韓国人だが、本書は韓国語からの翻訳本ではない。
著者の日本語は完璧。

プロ野球。
ホームチームが後攻で、ビジター(アウェイ)チームは先攻と決まっている。

サッカーはコイントス。
テニスだとフイッチ。
いずれも、表か裏か。

高校野球。
先攻・後攻はジャンケンで。
卓球もジャンケン。

ジャンケンなので、あいこでしょ がある。
ジャンケンポン、あいこでしょ あいこでしょ と あいこでしょ が2回続くことがある。
ジャンケンポン、あいこでしょ あいこでしょ あいこでしょ と あいこでしょ が3回続くことも、時には あるだろう。

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こんな喫茶店で読み始め。

著者は西洋の 表か裏かの思想 と 日中韓の あいこ のあるジャンケンの思想を対比させて論を進める。

もっとも、三権分立や その逆の三位一体は西洋の考え方。
また、否定も肯定もしない とか ラグビーの試合終了をノーサイドと言ったりするのも西洋発祥。
東洋にも、裏か表かの思想がある。
中国には陰陽
韓国には太極
日本には丁半
とかとか、ンな身近な反例で本書の論に口をはさむのはヤボ。
著者の目の付け所の鋭さに オぉーッとなる本。

本夕、読了。

ポツダム会談に集まったのは、英米ソ3首脳。
ジャンケンをしている写真が残っている。
 チャーチルはチョキ
 トルーマンはパー
 スターリンはグー
ジャンケンで何を決めようとしたのか、本書には説明がない。

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2024年8月 4日 (日)

ヤァ、お久しぶりです、Dolphin船長

明け方まで雨。
マリーナまでの道は濡れていた。

立秋の3日前。
暑中、大暑。
なので、氷を20キロ搭載。

7時20分、出航。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。
雲底が低く、空も海も暗い。
が、沖では、短パン、Tシャツ、サンダル、ツバ広帽子になった。

竿を揺らしたのは、小さなガヤ。
で、それ〝のみ〟(^^;

帰航はヒラメ場経由。
アッチのヒラメ場は、視程100メートルほどの濃いガス。
ンで、コッチで。
しかし、コッチにはサカナがいない(^^;

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ヤァ、お久しぶりです、Dolphin船長。

キープする釣果がないまま、正午、沖上がり。

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