『花の百名山』を読む
北海道の山は低い。
最高峰の旭岳(大雪山)でも、2291メートル。
なので、その最高峰でも花を見る。
著者は、脚本家の田中澄江(1908年 ー 00年)。
こんな喫茶店で読み始め。
著者は素晴らしい脚を持っている。
本書の『あとがき』は、著者 75歳の時に書かれている。
その時点での著者の山行数は、年に50座。
若い頃は、牧野 富太郎 (1862-1957)と共にした野歩きも多い。
したがって、本書で披露される植物の知識は正統で豊富。
本書内に書かれている植物名は900ほど。
本夕、読了。
著者は、3泊4日の行程で、夕張岳(1668メートル)・礼文岳(490メートル)・利尻山(1721メートル)と歩いている。
礼文岳の章に書かれている花の名は18。(注)
そして、礼文岳の章は、
入り組む海岸線の美しさと、路傍の花々に圧倒された
と終わる。
私は思った。
礼文島へ行こう。
そして、路傍の花々に圧倒されよう。
と、・・・
(注)
礼文島にはアタマにレブンの付いた固有種が幾つかある。
その代表格が〝レブンアツモリソウ(ラン科)〟。
が、本著者は、この花については ひとことも触れていない。
山行とレブンアツモリソウの花期が合わなかったのだろう。
それを、
山に来るのが早過ぎた
山に来るのが遅すぎた
残念だ
などと書いたりしないのが著者らしい。
コメント