『岩魚の帰る日』を読む
著作は、1970年にマンガ家デビューし、2020年に逝去した矢口高雄。
『釣りバカたち【山釣り編】』と副題が付けられ、13作が編まれている。
400ページ強に13作だから、1作30ページ。
どれも読みごたえがある。
こんな飯屋で読み始め。
『チライ・アパッポ』は、別海町に住む夫婦の話。
札幌へ向かう特急おおぞらの描写がある。
1979年の作品だから、特急おおぞらをけん引するのはキハ80。
本夕、読了。
『チライ・アパッポ』が舞台とする川は、
摩周の湧水に源を発し
潺湲として原野を下り
次第に根室湾にそそぐ
と、表現されている。
ところで、潺湲を読めるだろうか。
〝せんかん〟または〝せんえん〟と読む。
水がさらさらと流れる様子
涙がとめどなく流れる様子
のことなのだが、私は、読み・意味とも知らなかった(^^;
大陸で使う文字は、簡体字。
〝漢字〟は〝汉字。
〝魚〟 は〝鱼〟
と表記する。
が、その大陸でも〝潺湲〟は〝潺湲〟のまま。
大陸でも、使われることの少ない熟語なのだろう。
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