『ウマは走る ヒトはコケる』を読む
著者は、
『ゾウの時間 ネズミの時間』の本川 達雄(もとかわ たつお )。
動物たちは、どのように、
歩き
泳ぎ
飛ぶ
のか。
本書の理解に必要なのは、次元解析・π(パイ)定理。
ンな言葉は知らなくても、その考え方は義務教育の算数・理科の範囲内。
こんな飯屋で読み始め。
サカナは口から入った水をエラブタから排水することで呼吸する。
水の流れは一方通行で、高効率。
泳ぐサカナの体表面の水圧を測定したデータが示されている。
口の先端が最高圧なのは当然だが、そこから体長方向に急速に圧力が下がり、エラブタ後端部で最低圧かつ負圧。
そこから尾に向かって、徐々に圧力が上がる。
よって、泳いでいない時はエラブタを動かさなくてはならないが、泳いでいる時は口を開けてさえいれば呼吸ができることになる。
口の先端から負圧のエラブタ後端までの どこかに、圧力変化のない位置がある。
それはどこか?
〝目〟の位置。
我々の水晶体は凸レンズ状。
その厚みを変えることでピント合わせをする。
サカナの水晶体は球形。
それを前後させてピント合わせをする。
泳ぐ速度が変わるたびに水晶体が前後してはピントが大きく外れる。
本著者は、泳いでも圧力変化がない位置に〝目〟があるのは納得がいく と書く。
本夕、読了。
動物生理学の権威者にタテつくのもナンだが、この説明は間違っている。
と、私は思う(^^;
それだと、水深方向で変化する圧力によるピントのズレを説明できない。
私の理解は、以下。
サカナの水晶体は、いわゆる魚眼。
焦点距離は短い、パンフォーカス。
なので、水圧変化で水晶体の多少の出入りがあってもピントのズレは小さい。
そもそも、サカナの小さな脳内の視覚野でどれほどの画像処理ができようか。
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