『奇妙な四字熟語』を読む
大相撲。
横綱に推挙された力士のもとへ、日本相撲協会の理事と審判部長の二人がその昇進を伝達しに訪れる。
親方と おかみさんに はさまれた紋付きはかまの その力士は、
「謹んでお受けします」
続けて、
「横綱の名に恥じないよう、稽古に精進し相撲道に邁進します。
本日は まことにありがとうございます」
てな、口上を述べる。
この時、第65代横綱の貴乃花光司は、
「横綱の名を汚さぬよう、不撓不屈(ふとうふくつ)の精神で
相撲道に不惜身命(ふしゃくしんみょう)を貫きます」
と、口上を述べた。
彼は大関昇進時にも、不撓不屈 を使っていたが、横綱昇進時に付け加えた この 不惜身命 は知るヒトの少ない四字熟語だったので、当時 話題になった。
こんな喫茶店で読み始め。
書名は『奇妙な四字熟語』だが、二字熟語、五字熟語、どころか十二字熟語まで。
〝丿〟は〝へつ〟と読む。
〝乀〟は〝ふつ〟と読む。
二字熟語の〝丿乀〟で、〝へつふつ〟。
意味は、〝舟などが揺れ動くさま〟
十二字熟語の〝子子子子子子子子子子子子〟。
〝猫の子の子猫 獅子の子の子獅子(ねこのここねこししのここじし)〟と読む。
〝猫の子は子猫であり獅子の子は子獅子だということ〟
出典は『宇治拾遺物語』。
本夕、読了。
本著者の著作を以前にも読んだことがある。
『世界奇食大全』がそれで、拙ブログに、
大雪山中で、『世界奇食大全』を読む
として、記事にしている。
この人の知識の守備範囲は大変に広い。
本書内に いくつか描かれている五月女 ケイ子のイラストがいい。
コメント