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2024年3月30日 (土)

『東京の美学』を読む

銀座丁目交差点は、〝銀座丁目交差点〟。
しかし、銀座丁目交差点は、〝数寄屋橋交差点〟と呼ぶ。
いずれも、片側4車線道路と片側3車線道路が交差する。

その数寄屋橋交差点を見下ろす位置に建つのが、地上8階・地下5階建てのソニービル。
そのビルの全階を使ってソニーの全製品が展示されていて、かつ そこでは それに自由に触れることができる。
ヘッドホンを試し聴きするだけでも、半日は過ごせるビル。

このソニービルを設計したのが、芦原義信(あしはら よしのぶ)で、本書の著者。

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こんな飯屋で読み始め。

本書、
 第一章 日本人の空間意識
  (一)日本人はなぜ靴を脱ぐのか
で、始まる。
高温多湿の気候風土のせいで、日本の住居の床は地面より一段高い。
そして靴を脱ぐ。
障子やふすまで構成される壁は 常に変化する。
〝床の建築〟である。
と、著者は書く。
対して、欧州は〝壁の建築〟である。

と、ヒネリのないストレートな論調が読みやすい。

本夕、読了。

今のApple社と同じく値引き販売なんかしなかったソニーが、いつの頃からか 量販店でオープン価格販売。
1964年竣工のソニービルは、2017年に解体された。

本著者は、ソニービルの解体を知らない。
2003年没。
享年85。

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