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2024年2月24日 (土)

『文豪のすごい語彙力』を読む

本書で取り上げているのは、芥川龍之介の〝的皪(てきれき)〟から、谷崎潤一郎の〝懇親〟までの63人、63語。

海上自衛隊の行進曲は、〝軍艦マーチ(軍艦行進曲)〟。
米国海軍なら、〝錨を上げて〟。
 出航用意!
 そして、次に続くのは、
 舫い(もやい)を解け!

この、舫いを解くことを解纜(かいらん)という。
檀一雄は、『リツ子 その愛・その死』で、
 船は解纜したようだった。
 丸窓が閉ざされているので皆目外は見えないが、
 波の動揺がしきりと感じられてくる。
と、綴っている。

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こんな飯屋で読み始め。

〟は訓では、〝ともづな〟と読む。
〝ともづな〟は、〝もやいづな〟のこと。

本夕、読了。

〝ともづな〟は〝艫綱〟とも書き、〝艫(とも)〟は船尾のこと。
なので、〝ともづな〟の辞書の説明は、〝船尾から出して船を陸につなぐ綱〟。

本書者は、
〝ともづな〟の〝とも〟は、〝ともだおれ〟、〝おともする〟の〝とも〟と同じで、〝複数〟の意。であると説明する。
船と岸は、複数の綱で固定するからだ、と。
これも一理ある。

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