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2024年2月 4日 (日)

『将棋カメラマン』を読む

将棋は指し、碁は打つ。
でも、
 将棋指し も棋士
 碁打ち  も棋士
ところで、
 チェス  だとプレーヤー
 麻雀   だと雀士
 丁半   なら緋牡丹お竜、藤純子
 ポーカー ならルーヴル美術館のラ・トゥールの絵、
     『ダイヤのエースを持つ いかさま師』

本著者が撮るのは、将棋指し。
副題は、
 大山康晴から藤井聡太まで
 「名棋士の素顔」

その写歴は50年。

Photo_20240128195001
こんな喫茶店で読み始め。

演劇場やコンサート会場では、写真撮影は原則禁止。
そんな世界の、例えば歌舞伎界には舞台専属カメラマンがいる。
専属カメラマンを持つオーケストラもある。

将棋の勝負の場にいるのは、シャッター音を消し、ストロボを発光させず、動きを殺したカメラマンの著者。

本夕、読了。

朝刊には、将棋・囲碁の観戦記が載る。
技術的なことは全然わからないが、盤外を描写した ほんの十数文字が光っている日がある。

川端康成は、自身が経験した碁の観戦を『名人』という小説に仕立てている。
書かれているのはヒト、二十一世本因坊秀哉。
先月の4日に亡くなった篠山紀信が撮ったのもヒト。
本著者の撮るのもヒト。
 対戦中の棋士
 麻雀卓を囲む棋士
 バイオリンを弾く棋士
 酒場で飲む棋士
 旅先の街路を歩く棋士
 素っ裸で鳥取砂丘に立つ棋士
 教会堂で祈りをささげる棋士
 テニスに興じる棋士

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コメント

こんにちは。
将棋も碁も、やり方くらいレベルですが知っています。
棋士は詰みまで頭の中に浮かぶそうな。
作曲家は頭の中に音符が舞い降りて来るそうな。
釣り師は感が鈍いと釣れないそうな。
私はいつになったら感が鋭くなるやら。
相変わらず良い本を読んでますね。


投稿: きーさん | 2024年2月 9日 (金) 09:08

きーさん、こんにちは

棋士は読もうと思えばどこまでも読めるらしいですね。
将棋も碁もゲームですが、麻雀や人生ゲームのような〝運〟とは無縁。
アタマだけの世界。
私はアタマの世界はダメ。
運だけが頼り。
その運が全然つきません(^^;

投稿: KON-chan | 2024年2月 9日 (金) 23:35

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