『地図バカ』を読む
電気事業法では、ある規模以上の発電設備などは、その設置を国に申請して許可を得なくてはならないとしている。
その申請資料には、設備スペックとともに、設置場所を示した国土地理院の5万分の1の地形図を添付することになっている。(注)
その添付する国土地理院の5万分の1の地形図の『室蘭』は、つまらない。
地図全体の99.9パーセントは海で、右上隅にほんの少しだけ陸地。
こんな喫茶店で読み始め。
1マイルは1760ヤード
1ヤードは3フィート
1フィートは12インチ
と、ヤード・ポンド法は10進法ではない。
バングラデシュは英国に植民されていたので、ヤード・ポンド法の国。
だから、バングラデシュ全国図の縮尺は、63万3600分の1と中途半端。
この縮尺だと、地図上での1インチが1マイル(哩:陸里 1マイルは1609メートル)となる。
宗首国だった英国では、50年前には、地図のメートル法への置き換えが終わっている。
本夕、読了。
サンスケと略称される物差しがある。
三角スケールのことで、6種の縮尺、多くは1/100、1/200、1/300、1/400、1/500、1/600 に対応する目盛りが切ってある。
ところで、建設図・構造図などはA1サイズで出図されることが多い。
この大きさでは、デスク上で使うには不便なので、これをA2やA3にダウンサイズコピーすることが多い。
例えば、元図がA1の図面をA2に落とすと、縮尺の分母は元の√2倍になる。
1/100の図面なら、1/141の図面になる。
なので、上記の目盛りの三角スケールは使えない。
図面検討会と称する会議の場に、胸ポケットにこんな三角スケールをさして出席してはマヌケ。
良くしたもので、ダウンサイズコピー用の三角スケールがある。
それを、我々はゼロックススケールと呼んでいた。
多分、ゼロックス社の社員は このことを知らないと思う。
(注)
5万分の1の地形図の『室蘭』を添付した資料を持参して、札幌の第1合同庁舎の経産局に通う仕事をしたことがあった。
今現在のことは知らないが、その当時の経産局の担当者は、添付する地図は国土地理院の5万分の1の地形図の『室蘭』でなくともいいと言っていた。
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