『さみしい男』を読む
文化審議会が答申し、内閣が告示する常用漢字表には、〝寂〟はあるが〝淋〟はない。
その〝寂〟の読みだが、
音読みで、ジャク(静寂:セイジャク) セキ(寂莫:セキバク)
訓読みで、さび (寂しい:さびしい 寂れる:さびれる)
〝さみ・しい〟とは読まない。
〝寂しい〟の語源は、古代の〝さぶ・し〟、〝さび・し〟。
〝さみ・しい〟という発音は比較的最近、江戸になってから。
本書名の『さみしい男』は、もっともっと最近。
21世紀の〝男〟。
こんな飯屋で読み始め。
著者は、教育学・心理学の専門家。
〝さみしい男〟とは、
どこにも居場所のない中年男
女を口説けない若い男
らのこと。
恋愛しない男
コミュニケーションできない男
そんな〝さみしい男〟から抜け出す道を探り、これからの男たちの生きる指針を提示する。
と、著者。
本夕、読了
女性から見た男性、
いい人は多いけれど、いい男はいなくなった
らしい。
疲れている男、女を口説けない男は魅力がない
とも。
そんな〝さみしい男〟から抜け出すための、著者の提言は、
自分に自信があること
仕事ができること(打ち込んでいるものがあること)
前向きなこと
自分らしい生き方ができること
自分の内心を自分の言葉で表現できること
心からのコミュニケーションができること
と、しごく当たり前。
これができないから、さみしくなる。
で、これをできるようにする処方は書かれていない。
もっとも、そんな処方を求める男は、〝さみしい〟を通り越して〝終わってる〟(^^;
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