『大人のための「中学受験の算数」』を読む
著者は、物理学と指揮を学んだ理芸両道のヒト。
現在は、数学塾の主宰者。
本書で扱っているのは、小学6年生が中学入学のために臨む試験問題。
なので、数学の本ではなく算数の本。
掲載されている算数は24題。
こんな喫茶店で読み始め。
中学入試の出題だから、小学校6年間で習う範囲を越えない。
が、中学卒業者、高校卒業者。
どころか大学卒業者でも、さらには解答時間を5倍に延長されたとしても、満点はおろか合格水準レベルにまで到達できるだろうか。
本書名、
『大人のための「中学受験の算数」』
副題は、
問題解決力を最速で身につける
そして、帯には、
難関中の入試問題は、最高の教材だ!
とある。
これから中学に入ろうとする小学校6年生の問題解決力が、大人の頭の使い方の薄さを気付かせる。
本夕、読了。
本書によれば、〝難関中〟入学を目指す小学生の多くは、3年生の2月には入塾すると。
といっても、塾で文字式や方程式など、中学校で習う学習範囲の教授なんぞはしない。
塾で扱うのは、あくまでも小学校6年間の学習範囲内。
本書で教えられるのは、10の発想法・考え方。 その10とは、
①逆を考える
②情報を図や表にする(視覚化)
③差や比を考える(相対化)
・
・
⑧対称性を使う
⑨言い換える
⑩評価する
次は、ある中学校の入試問題。
図1で、
入射角イと反射角アは等しい
と、鏡と光の関係が説明される。
図2で、3辺が鏡で構成された三角形ABCと、その内部を反射しながら繰り返し同じ経路を進む光の様子が示される。
そして、
角ウを求めよ。
なんて、問題文には書いていない。
中学の入試問題、解くのは小学6年生。
問題文に書かれているのは、
角ウの大きさは何度ですか。
⑧の、対称性を使って考えると、
角ウの大きさは 28°
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