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2023年9月 6日 (水)

『美しすぎる「数」の世界』を読む

副題は、
 「金子みすゞの詩」で語る数論(注1)

著者は数学者。
〝数の新しい世界を知ることで、目の前が開けていく感じ〟
と、
〝金子みすゞの詩が気付かせてくれる、身のまわりの世界
 の不思議〟
に共通するものを感じると言う。

30編の金子みすゞの詩に、数論を重ねていく。

Photo_20230905200201
こんな喫茶店で読み始め。

金子みすゞの詩の〝そらの いろ〟

 うみは、うみは、なぜ あおい
 それは おそらが うつるから。
   < 中 略 >
 だけど おひるの おひさまは、
 あおかないのに、なぜ あおい。
 
 そらは、そらは、なぜ あおい。

に重ねて、2次式と素数が語られる。(注2)

本夕、読了。

以下、本書の記述に従って。
ここでいう 2次式 とは 
 f(x)=x
2x+A
という形。
ここで、
 A=2,3,5,11,17,41
とすると、
x=0 から A-2 までの A-1個の連続する X の値ですべて素数値をとる。
たとえば、
 A=17
のときは、
 f(x)=2x+17
とおいて、
 f(0)=  17
 f(1)=  19
 f(2)=  23
 f(3)=  29
 f(4)=  37
 f(5)=  47
 f(6)=  59
 f(7)=  73
 f(8)=  89
 f(9)= 107
 f(10)=127
 f(11)=149
 f(12)=173
 f(13)=199
 f(14)=227
 f(15)=257
と、確かに素数が並ぶ。

 A=2,3,5,11,17,41
の その先は・・・
わかっていない。
本書には、ほかにも素数を生成する2次式が紹介される。
そして、著者は こう書く。
〝2次式の素数の問題を通して、限りなく深い世界が
 広がっているのを見ることができる〟

もっとも、私の理解力では、〝限りなく深い世界が広がっている〟のを見ることができたとは とても言えない。
しかし、〝限りなく深い世界が広がっている〟のを感じることはできた・・・
ような気がする(^^;

(注1)
〝数論〟とは、
 整数(・・・,ー3,ー2,ー1,0,1,2,3,・・・)
について研究する数学の分野。

(注2)
〝素数〟とは、
 ・2 以上の自然数
 ・正の約数が 1 と自分自身のみ
な数で、無限に存在する。
2 3 5 7 ・・・ 89 97 101 ・・・ 983 991 997 ・・・

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