『美しすぎる「数」の世界』を読む
副題は、
「金子みすゞの詩」で語る数論(注1)
著者は数学者。
〝数の新しい世界を知ることで、目の前が開けていく感じ〟
と、
〝金子みすゞの詩が気付かせてくれる、身のまわりの世界
の不思議〟
に共通するものを感じると言う。
30編の金子みすゞの詩に、数論を重ねていく。
こんな喫茶店で読み始め。
金子みすゞの詩の〝そらの いろ〟
うみは、うみは、なぜ あおい
それは おそらが うつるから。
< 中 略 >
だけど おひるの おひさまは、
あおかないのに、なぜ あおい。
そらは、そらは、なぜ あおい。
に重ねて、2次式と素数が語られる。(注2)
本夕、読了。
以下、本書の記述に従って。
ここでいう 2次式 とは
f(x)=x2+x+A
という形。
ここで、
A=2,3,5,11,17,41
とすると、
x=0 から A-2 までの A-1個の連続する X の値ですべて素数値をとる。
たとえば、
A=17
のときは、
f(x)=x2+x+17
とおいて、
f(0)= 17
f(1)= 19
f(2)= 23
f(3)= 29
f(4)= 37
f(5)= 47
f(6)= 59
f(7)= 73
f(8)= 89
f(9)= 107
f(10)=127
f(11)=149
f(12)=173
f(13)=199
f(14)=227
f(15)=257
と、確かに素数が並ぶ。
A=2,3,5,11,17,41
の その先は・・・
わかっていない。
本書には、ほかにも素数を生成する2次式が紹介される。
そして、著者は こう書く。
〝2次式の素数の問題を通して、限りなく深い世界が
広がっているのを見ることができる〟
もっとも、私の理解力では、〝限りなく深い世界が広がっている〟のを見ることができたとは とても言えない。
しかし、〝限りなく深い世界が広がっている〟のを感じることはできた・・・
ような気がする(^^;
(注1)
〝数論〟とは、
整数(・・・,ー3,ー2,ー1,0,1,2,3,・・・)
について研究する数学の分野。
(注2)
〝素数〟とは、
・2 以上の自然数
・正の約数が 1 と自分自身のみ
な数で、無限に存在する。
2 3 5 7 ・・・ 89 97 101 ・・・ 983 991 997 ・・・
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