『日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?』を読む
本著者は、〝くう〟に〝喰う〟を使っている。
拙記事も、〝喰う〟で統一する。
書名では〝日本人は〟とあるが、書かれているのは〝著者自身が〟喰った肉のこと。
狩り、解体し、料理し、喰う。
ただし、狩り、解体し、料理するのは著者自身ではなく、猟師。
狩りの手段は、ワナ、散弾、ライフル。
こんな喫茶店で読み始め。
著者が喰ったのは、南は西表島のイノシシから始まって、北は礼文島沖のトドまで。
その間に、シカ・タヌキ・アナグマ・ハクビシン・カモ・クマ・ウサギ。
著者はカメラマン。
カメラを持って、著者は猟師と共に、
山に入り
雪の斜面を歩き
真冬の海に乗りだす。
狩られた獲物にとどめを刺し、放血し、皮をはぎ、ハラワタを抜き、解体し、肉を分ける。
そして、焼く、煮る。
時にはナマで。
著者の撮ったそれらの写真が、本書に添えられている。
本夕、読了。
貝塚は多い。
一方、動物を喰ったことを示す骨塚は少ない。
今は どうだろう。
スーパーでは、鮮魚と精肉の売り場スペースが拮抗。
が、ハム・ソーセージ・ベーコンを含めると、ミートがやや優勢。
街なかではチキン・バーガー・牛丼が、海鮮系を圧倒。
ビジネスが我々の喰いをコントロールしている。
コメント
確かに、骨塚ってあまり聞かないように思います。
何故でしょうか。
骨も、いつかは地に還るから?貝がらは、分解されにくいのでしょうか。
世の中のほとんどは、ビジネスが大前提ですね。
なんだか味気ないような気もします。
投稿: めりー | 2023年8月 3日 (木) 02:50
めりーさん、こんにちは
オホーツクアイヌは骨塚遺跡があるそうですが、貝塚の規模には及びません。
動物を狩るのは、難しいです。
ヒトは分業して生活する動物です。
分社、アウトソーシング等々、コスト・利益を考える動物です。
ビジネスですね。
つまらなくするか、それを益とするか。それを考える動物もヒトですね。
投稿: KON-chan | 2023年8月 3日 (木) 07:57