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2023年1月22日 (日)

『桑田佳祐論』を読む

曲もナカナカ。
特に歌詞。
と言えば、井上陽水、中島みゆき、松任谷由実。
そして、桑田佳祐だろう。

1995年リリースの『マンピーのG★SPOT』には、
 芥川龍之介がスライを聴いて
 お歌が上手とほざいたという
というフレーズがある。
著者は、これを〝声に出して歌いたい日本語の最高峰である〟と書く。
この歌詞に続くのは、
 僕はベッピンな美女を抱いて
 宴に舞うばかり

〝ベッピンな美女〟なんて、〝豚肉のトンカツ〟と表現するのと同じ。
しかし、〝お歌が上手とほざく芥川龍之介〟も、〝ベッピンな美女を抱く僕〟も、抵抗なく耳に入って腑に落ちる。
ような気がする・・・

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こんな飯屋で読み始め。

1978年のデビュー当時のサザンオールスターズはコミックバンド。
すぐに消えて忘れられるバンド。
と思われていたが、それから45年。
井上陽水、中島みゆき、松任谷由実らと同じく、第一線で、変わらず。
どころか、ますます新しい曲を発表している。

本夕、読了。

桑田佳祐は、日本語を英語風に発音したり、単語の区切りを無視してビートに乗せたりするので、聞いているだけでは何を歌っているのかよくわからないことが多い。
著者も、本書の第一行目で、
 白状すれば、桑田佳祐の歌詞など、
 まともに読んじゃいなかった。
と書く。
桑田佳祐作詞の楽曲は1000を超すようだが、本書で取り上げているのは26。
時系列に沿って、〝まともに読んで〟、それが論じられる。
時系列のスタートは、『勝手にシンドバッド』
最後が、坂本冬美に提供した『ブッダのように私は死んだ』

『勝手にシンドバッド』は、
 砂まじりの茅ヶ崎
で始まり、
 胸さわぎの腰つき
で、終わる。
そして、中ほどで、
 今 何時?

『ブッダのように私は死んだ』は、
 目を覚ませばそこは土の中
で始まり、
 やっぱり私は男を抱くわ
で、終わる。
そして、エンディングの寸前に、
 みたらし団子が食べたい

才能の輝きが異質で、それが鋭く強い、

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コメント

サザンは長いですね、名曲もたくさん。
私はサザンフリークではありませんが、ずうっと聴いている曲が何曲もあります。
いきなり話しがトンデくフレーズがいいですね。
現実にもそういう思考回路の人は多く、興味が向きます。
みたらしも好きですが、少し粒感を残した餡子もいいですね。

投稿: めりー | 2023年1月23日 (月) 08:12

めりーさん、こんにちは

長いですね。
なのに、リリース当時のキーのまま。
大したもんです。

彼の作詞家としての言葉の使い方が、普通ではありません。
こういう頭の使い方ができる人は素敵ですね。

粒あんがお好きですか。
私もです。

投稿: KON-chan | 2023年1月23日 (月) 18:38

私は歌詞はほとんど聴かないので、
歌えと言われても、歌えないし
そもそも、ひどい音痴。
桑田佳祐の曲は、なんとも
メロディーが良いよねぇ。
ビートルズのテイストが乗った感じもするし。
どうして、あのようなメロディーが
浮かぶのか。。。うらやましい才能ですよね。

投稿: ja8oxy | 2023年1月28日 (土) 17:53

ja8oxyさん、こんにちは

ja8oxyさんは、作曲もされてましたね。
桑田佳祐はビートルズに思い入れがあったことが、本書にも書かれています。
桑田佳祐は1956年生まれだそうで、ビートルズの前と後の音楽の変化を知るギリギリの年代かもしれません。

彼の発音では何を歌っているのか聞き取れないことがあります。
ライブ録音を聴くと、歌詞を忘れて、
「ナンだか忘れちゃたよォ」
みたなことをメロディに乗せて歌っていたりします。
やはり音楽家なのでしょう。
メロディが先に浮かぶようです。

ああいう才能には素直に拍手を送れますね。

投稿: KON-chan | 2023年1月29日 (日) 00:15

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