『重力とは何か』を読む
重力波を直接観測する設備は大規模、かつ精緻。
米国・イタリア・ドイツ・日本で、その設備の建設が進む。
設備の完成の先頭は米国。
その完成の翌々日に、重力波の検出に成功している。
その発表の翌2017年、この功績に対し、ノーベル物理学賞が与えられている。
こんな飯屋で読み始め。
本書の初版は2012年。
重力波の直接観測の前。
重力波の直接観測の前ではあるが、その存在を微塵も疑わずにページが進む。
電磁気力は作用する相手によって強さが変わり、また遮ることができる。
対して、電磁気力に比べると はるかに弱い重力は全てのモノに等しく作用し、また遮ることができない。
この弱い力の重力がもっと弱ければ、誕生後の膨張が速すぎて宇宙が急速に冷え この世は永遠の闇。
この弱い力の重力がもう少し強ければ、誕生後の宇宙は膨張できずにつぶれる。
我々の宇宙が成り立っているのは、重力が〝ちょうどいい〟強さであるからだと著者は言う。
本夕、読了。
はたしてそれが偶然なのか、そうなる必然性を持つ原理なのか。
副題の『アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る』ことに、重力が重要なカギとなる。
で、『重力とは何か』。
我々が重力によって地面にくっ付いているのを当たり前だと感じているが、それが本当に当たり前なのかどうかは、まだわかっていないのだという。
って、分かったふうに私は書いているが、その通り 分かった〝ふう〟(^^;
コメント
重力、磁力はとっても不思議な力。
なかなか、うん、そうだと理解できない。
大体が宇宙の膨張と言うか、ビックバン自体がなんか
嘘っぽく感じる。
膨張していると言うことは、遠い将来収縮する可能性もあるかも。なんか、にわかには信じられないよなぁ。
良いお年をお迎えください。
投稿: ja8oxy | 2022年12月30日 (金) 17:42
ja8oxyさん、こんにちは
時空の変化の波は距離または角度または時間のひずみ量で観測できます。
ひずみですから、距離/距離、角度/角度、時間/時間で無名数。
陽子の直径は10^-15メートルのオーダー。
地球の直径は10^7メートルのオーダー。
この比が10^-22です。
人類は大したもんです。
地球の重力下で、こんな小さなひずみ量を観測できるんです。
実際の測定は、腕の長さが4キロあるL字を通過する光の距離のズレを鏡を使って干渉縞を作ることで成しています。
4キロは10^3メートルのオーダー。
実際に生じた腕の変化は、陽子の直径の1/1000、10^-18メートルのオーダー。
この比が10^-21です。
ヒトはその10倍の精度の測定装置を手にしてるんですね。
正直言って、本書、私ではついていけません(^^;
まァ、頭を空っぽにできたということで、頭の大掃除は終わりました。
良いお年を。
投稿: KON-chan | 2022年12月30日 (金) 22:35