『北海の狩猟者』を読む
根室原野。
そこで、30頭以上の乳牛を殺したOSO18。
仕掛けたカメラがその姿をとらえている。
夜間。
仮に、OSO18の移動ルートを予測できたとして、夜間、待ち伏せして撃とうとしてもダメ。
『鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律』第三十八条は、
日出前及び日没後においては、銃器を使用した鳥獣の捕獲等を
してはならない
つまり、夜間は発砲できないという時間的オフサイド規制がある。
OSO18、すでに冬の眠りに入ったか・・・
こんな飯屋で読み始め。
以前、北海道の山を駆け巡り、クマを撃ちシカを撃つ猟師を生業とするヒトの書いた『羆撃ち』を読み、えらく感動した。
『羆撃ち』の著者の生年は、1947(昭和22)年。
その『羆撃ち』の著者が、本書を解説している。
一方、本書『北海の狩猟者』の著者の生年は、『羆撃ち』の著者より半世紀以上早い1892(明治25)年。
開拓期の根室原野に住み、前人未踏の地を歩いてクマを撃ち、川で竿を出す。
遠い時代の北海道。
夢のような話もある。
本夕、読了。
1日に山女魚(ヤマメ:北海道では〝ヤマベ〟と発音するのが普通)を釣りも釣ったり400尾。
それを連続30日。
17キロを超えるイトウも釣り上がる。
そんな夢のような川での釣りの話が、4つ5つ。
大グマと出会い、とても撃ち獲れないと命からがら逃げ帰る。
そんな怖い話も2つ3つ。
悲しい話もある。
猛吹雪の日、娘は学校から帰らなかった。
翌朝、娘は同級生3人と共に雪の下から冷たくなって見つかる。
娘が通う小学校と自宅の距離は、わずか60メートル。
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