『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』を読む
ロシアとは地続きのフィンランド。
接する国境線の長さは、1300キロ。
そのフィンランド、第二次世界大戦ではドイツ側に付き、ソ連と戦っている。
結果、フィンランドは第二次世界大戦の敗戦国。
戦後、フィンランドは、政治は民主主義、経済は資本主義、軍事的には中立、外交政策はソ連寄りを取ることで、かろうじてソ連の衛星国とならずにいた。
この国家運営方針を〝フィンランド化〟という。
そのフィンランドが軍事的中立政策の方針を転換、ロシアと対抗する軍事同盟のNATOの加盟国になろうとしている。
フィンランドがフィンランド化を捨てた。
こんな飯屋で読み始め。
著者は、フィンランドに留学後、フィンランド企業に勤め、現在は在日フィンランド大使館職員。
フィンランドの国土面積は、日本とほぼ同じ。
国民数は、北海道と同じ500万とちょっと。
そんな小国だが、国際企業のノキアやメッツォはフィンランドの会社。
国内総生産(GDP)を、上から並べると、
米国
中国
日本
ドイツ
英国
フィンランドは、46位。
しかし、これを、国民一人当たりでみると、
ルクセンブルク
アイルランド
スイス
ノルウェー
シンガポール
日本は4万ドルで28位。
フィンランドは5万ドルで13位。
著者は、本書の初めのほうで、フィンランドについて、
一人当たりのGDPは、日本の1.25倍
だと、強調する。
数字はそうだが、こういう論調はイヤらしい(^^;
本書に書かれているのは、国の品位、国民の感情。
その情緒・感覚を、貨幣価値や入手の困難さで評価しようというのは下品極まりない。
ンなヒトの書くフィンランド論は、しょせん、ンなヒトのフィンランド論・・・
本夕、読了。
『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』
それは、午後4時までしか仕事をしないから。
なのに、なぜ、一人当たりのGDPで日本を上回るのか。
職能重視にプログラムされたフィンランドの教育制度。
高密度・高濃度で実務に取り組むフィンランド人の気質。
日本人気質では、それはできない(ように思う)。
日本では、
営業活動と称する、入り口での世間バナシ、出口での飲みニケーション
始業前後と終業前後の与太バナシ
ダラダラ・グダラグダラとは言わないまでの、長時間だがユルユルの就業態度
業務活動の一環としての、飲み会、ソフトボール、ボーリング、ゴルフコンペ
そんなことだから、一人当たりにしてみれば、この程度のGDP。
でも、思う。
それで、いいじゃないか、と(^^;
コメント
日本社会のその慣例も、ここ数年でめっきり様相は変わったように思います。
全てではないでしょうけど、
中止になったまま、消えてしまいそうなイベントとか。
どんな面でもプライベートに重きを置くようになってきた風潮とか。
それがいいのか悪いのか判りませんけど、
仕事はピタっと定時で片付けて、沖に出てはしゃぎたいなあ。なんて思っています。
投稿: めりー | 2022年10月 8日 (土) 19:21
konchanに激しく同意です。
んな感じで、いいと思いますよ。
全く同意。でも実際、うちの子どもは皆海外です。
問題は日本を取り巻く周辺なのかもです。
日本人たるもの、芯は研いでおきたいですね。
その辺りはひょとすると私の領域なのかもです。
まずは日本国、大切にしましょうよ!とね^^
投稿: Ga | 2022年10月 8日 (土) 21:23
めりーさん、こんにちは
ソーシャルディスタンスが言われ、在宅勤務やZoomやTeamsを使ったリモート会議が今年の新入社員さえ経験させられましたからねェ。
でも、情報のやり取りだけでは、モノは1センチも動きません。
分析・解析し、やり取りする情報を増やすには、現業の場が動かなければなりません。
様相は変わりましたが、あるところで収束することでしょう。
私は、定時で止めたくなるような仕事はしたくありません。
沖に出るよりも面白い仕事をしたいですねェ。
ヒトがモノ・コトの評価基準を何に置くのかは、ヒトの勝手。
でも、本書、とっぱじめから評価基準がカネ。
お勧めできる本ではありません(^^;
投稿: KON-chan | 2022年10月 8日 (土) 23:26
Gaさん、こんにちは
お嬢様たちは、日本を出ましたか。
私も。
JAXAが募集していた宇宙飛行士に応募していました。
メガネを作り直して矯正視力を上げ、体をしぼって健康診断を受けてってところまでで、アウト(^^;
月面に長期滞在なんていうのは、もう夢物語ではありません。
お嬢様たちには、次回の募集には是非。
いやいや。
ひょっとするとではなく、Gaさんのお仕事そのもの。
ヒトを作るのは、尊い行いだと思います。
投稿: KON-chan | 2022年10月 9日 (日) 00:17