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2022年7月21日 (木)

『トップ企業の頭脳に挑戦!』を読む

これを書いている今現在、1米ドルは139円。
昨年の今頃は、1米ドル 111円だったから、1年間で対米ドルレートで20%安くなった。
製品や原材料を輸入に頼っている産業は対策を考えなくてはならないが、輸出産業はウハウハだろう。

もっとも、為替や株式を業務とする投資機関は、〝1年間〟などといった悠長な時間の流れに乗っかって活動していられない。
〝秒〟を切る時間内に、同銘柄を〝売った・買った〟。
起業・倒産・合併・分割・買収・身売り・廃業は世の常。

会社寿命。
30年だとか60年だとか。
一方で、創業100年、150年企業もゴロゴロ。
「私で17代目。 息子が18代目になりますなァ。 この子は私の孫、息子の長男です。 この孫が19代目になりますね」
なんて、味噌蔵17代目当主談。

今日の朝刊には、1992年開業のハウステンボスが、香港の投資会社に身売りする記事。

TOSHIBA・PanasonicのTV受像機が並んでいる中国の家電売り場。
翌々月、それらが全てSamsungとHaierに置き換わっていたのを見た経験がある。

勝ち組企業は何を考えているのか・・・

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こんな喫茶店で読み始め。

ルイ・ヴィトン本店は、パリのシャンゼリゼ大通り。
ルイ・ヴィトン製品は札幌の丸井でも手に入る。
札幌で買うと、パリ本店の3倍。
当然、売り上げは伸びないのだが、それがルイ・ヴィトンの経営術。

で、日本人(今では中国人)は、シャンゼリゼ大通りの本店前に列を作る。

香港店や台湾店はパリ本店の1.5倍の価格設定。
それでも、日本で買う半額。
で、日本人(今では中国大陸人)は、香港店や台湾店前に列を作る。

ルイ・ヴィトンは、市場のニーズ調査をしないのだとか。
理由は、
「ニーズをくみ取っているようでは、時代の最先端をゆくことはできない」

ルイ・ヴィトンはバーゲンセールを一度もしたことがなく、
ポイントも付かず、
従業員向けの特別価格もない。

本夕、読了。

ホテル御三家と言えば、帝国・オークラ・ニューオータニ。
その帝国ホテルのオールドインペリアルバーのバーテンダー。
一杯目のグラスは、客の右斜め前に。
客は無意識のうちに自分の扱いやすい位置にグラスを移動させる。
二杯目、バーテンダーはその位置にグラスを置く。

帝国ホテル内のバラ。
活けてあるのは、開きかけのつぼみ。
花に自己主張をさせない。
帝国ホテルの奥ゆかしさが演出される。

これも、本書から。

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コメント

会社が長く続くかどうか、色々な要素があるとは思いますが、私には伺い知れない世界です。
ブランド力というのは、どの分野でもありますね。
何故、バーキンが欲しいと思う人がそんなに沢山いるのでしょうか。
シマノやダイワがいいと言われるのでしょう。
悪ぽく見せたいからイエローコーンなんでしょうか。
値引きして少しでも安く買いたい人がいる一方で、企業プライドとして(そんな言葉がありますか?)値引きもポイントも一切つけず、それでも欲しい人が沢山いて、その恩恵で潰れない会社は沢山あります。
所有欲って、すごいですね。
人の欲望が成せるからくりですね。

投稿: めりー | 2022年7月22日 (金) 05:38

めりーさん、こんにちは

Appleがルイ・ヴィトン、エルメスに相当しますね。
量販店に入っているAppleでも最大値引きが1円。
スターバックスのカウンターに座って店の外側に向かって操作されているノートの多くは右が欠けたリンゴのロゴ。

ポイントがどうたら、コスパがこうたら考えるようなヒトは、そもそもがモノグラムやバーキンやMacBook Airなんぞ似合いません。
モノグラムやバーキンが似合うようなヒトは、しまむらファッションにドン・キホーテバッグでローソンのMACHI caféでアイスカフェラテを飲んでいても、いい雰囲気を醸し出すような気がします。

企業のオーナーなら、実力はどうであれ、結果がどうなっても企業プライドを持ち出すのは自由・勝手。
しかし、従業員を食わせなければならない立場の企業経営者なら、元さえ回収できればとか、売り切って不良在庫化を避けたいとか、ここを切って こちらを立て直したいとか、色々考えなければなりません。

経営者の立場なら、ルイ・ヴィトンよりもしまむらのほうがはるかに面白いと思います。

投稿: KON-chan | 2022年7月22日 (金) 10:58

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