『世界を変えた偉人たちのウラの顔』を読む
山の夜は早い。
テントを設営し、雪渓融水を汲んだ頃、日はすでに西に低い。
気温が急速に下がる。
サポートタイツにショートパンツ、半そでシャツ、ツバ広の帽子で上がってきた。
汗でベットリと肌に貼り付いたサポートタイツとシャツを苦労して脱ぎ、長ズボン。
それに、素肌にダウンジャケットを着た。
アルファ米をお湯で戻す。
体が甘味を欲している。
コーヒーを淹れ、それにマーブルチョコレートを10粒ばかり溶かす。
山の夜が早いということは、山の夜は長いということ。
山で眠る前に、読書。
こんなテントの中で読み始め。
どんなヒトも、他人に見せられない顔、他人に知られてはならない腹の内を持つ。
だけれども、庶民、俗人のそんな顔、腹の内など誰が知りたいものか。
見たい聞きたい知りたいのは、貴人、深窓に住む者、偉人、聖人と言われる者のウラ側。
独裁者。
始皇帝、ダヴィデ王ら7名。
宗教家。
玄奘三蔵、イエス・キリストら8名。
芸術家。
リヒャルト・ワグナー、コナン・ドイルら8名。
科学者。
チャールズ・ダーウィン、ジークムント・フロイトら7名。
その他。
ジャンヌ・ダルク、マルコ・ポーロら15名。
薄い本に、トータル45名。
1人目のウラの顔、2人目のウラの顔、3人目のウラの顔はすぐに読み切れる。
6人目を読む頃、シュラフにもぐった。
11人目、12人目あたりを読んでいるあたりで、眠りに落ちた(^^;
白雲岳野営指定地のテントの中で夕刻から読み始め。
黒岳石室野営指定地のテントの外、右斜め前からの日射を浴びながら読了。
里でも、2000メートルの空気の中でも、ヒトは見たい・聞きたい・知りたい動物なのだなァ、と(^^;
まァ、ウラの顔とは、特別な顔ではない。
始皇帝、玄奘三蔵、チャールズ・ダーウィン、ジークムント・フロイトらのウラの顔と私のウラの顔に変わりはない。
私の場合、オモテの顔も彼らのウラの顔みたいなもの(^^;
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