『光の量子コンピューター』を読む
第1章の 量子の不可思議な現象
から始まり、
第2章は 量子コンピューターは実現不可能か
そして、終章の
第6章は、実現へのカウントダウン
本書の『はじめに』で、著者は、量子力学や量子コンピューターの歴史について精通している者は、第1章と第2章は読み飛ばしていいと書く。
精通も何も、粗通どころか、私は全くの無知(^^;
しかし、著者は本書を読み進めるにあたって、こうも書いて私のような者を激励してくれる。
お願いだ。
量子という言葉に苦手意識をもたないでほしい。
理屈はどうであれ、「実際、こういうものだ」と受け入れる気持ちを
もつことから始めよう。
とりあえず、
粒子と波動の二重性
重ね合わせ
量子のもつれ
波束(はそく)の収縮
とは、〝こういうものだ〟と私は受け入れた(^^;
本書内で著者は、現行のコンピューターを古典コンピューターと呼ぶ。
こんな喫茶店で読み始め。
雨竜第一ダムを建設することで形成されたのが、面積が日本最大の人造湖の朱鞠内湖。
このダムからの水を引いて発電する雨竜発電所の常時出力は、17.5メガワット。
スペック上の最大出力で、51メガワット。
ところで、省エネ性能に優れているとの評価の高い〝富岳〟の消費電力が30メガワット。
〝富岳〟のひとつ前のモデルの〝京〟の消費電力が13メガワットだったから、〝富岳〟の後継モデルの消費電力は、雨竜発電所の最大出力を超えるに違いない。
量子コンピューターはその速さの桁違いさを言われるが、本質はそこではないと著者は言う。
著者の言う本質とは、エネルギー消費の少なさ。
理論上、量子コンピューターの排熱はゼロ。
ただし、量子を扱うことから、
絶対零度に近い極低温環境が必要
量子の二重性ゆえ、エラーチェックが難しい
その解決のために、著者が量子に選んだのは〝光〟。
本夕、読了。
上記は、量子とは〝こういうものだ〟と受け入れた上で書いたもの。
理解・納得できているわけでは全然ない(^^;
〝光〟を扱うので、著者の研究室の実験装置にあるのは多数のミラー。
ミラーの数だけ それを固定するマウントが必要。
そのマウントは米国企業から得ていたが、調整設定の維持が数時間しかもたない精密さ。
その会社が廃業する。
そこに手を挙げた国内企業の、ミラーマウント製作にかける思いが熱い。
今現在は、1週間は再調整せずにすむものになっているという。
回すことができ、かつ しっかり固定できるネジからの開発。
著者が、自分の20年の研究生活を振り返る。
やりたい実験、やるべき実験を果たすために行ってきたのは、
実験装置に関する技術開発が90%
実験結果の確認、検証が10%
だった、と。
やはり、道具・・・
が、刺さる針、切れないライン、よく曲がるロッド。
どころか、エンジン付きのボートに魚探まで使っても、我が竿にサカナは掛からない(^^;
本日、良ナギ、サカナの食いも良かった模様。
残念ながら野暮用できて、KON-chan号は沖に出られず。
コメント
こんばんわ。
どうも私は、目に見えない物が苦手です。
分子量だとか、電気だとかの世界は何の事かいなって
もんです。
水の中にいる生物も、見えないので苦手です。
自分の物にするまで(船に揚げるまで)容易では
有りません。
で、あれこれ仕掛け作りに、あ~でもない
こ~でもないと頭を悩ませております。
しかし、読本は頭を悩ませません。
ベッドの中で今夜も、いつの間にか寝ています(笑)。
投稿: きーさん | 2022年6月 5日 (日) 21:17
きーさん、こんにちは
こんな記事にコメントをいただき、どうもありがとうございます。
分かる人には分かるのでしょうねェ。
私は、分からないほうのヒト。
私も見えるものしかダメです。
見えているのに、
幽霊の正体見たり枯れ尾花
ってことも。
すぐに眠くなって読み通せないままになっている本が何冊もあります。
睡眠薬を何錠も持っているようなものです(^^;
投稿: KON-chan | 2022年6月 5日 (日) 22:23
量子力学に興味があり、「わかりやすい」「誰にでもわかる」的な帯のついた教本を何冊か読みました。が私の脳みそでは「こういうものか」という程度も判ったかどうか。
光を生業としていますので波には精通しるべきなんですが、実際にはそんなの知らなくても仕事に支障はありません。
フーリエの教本を読むと、ほとんどは音の話しですね。
音も光も波であるのですが、私には光のほうが煩雑で、だからこそ面白いと思っています。
いや、結局は理解できていないんです。
いつかKON-chanなりの「こういうものだ」を聞かせて下さい。
最新式の「すごい」リールを使っているので釣れるんだと周りに言われる人がいました。
が、それは「すごい」リールのせいではなく、その人がやっぱり「すごい経験値とカンとウデ」を持っているんだと、私は思っています。
投稿: めりー | 2022年6月 6日 (月) 08:12
めりーさん、こんにちは
昨日は好釣だったご様子、何よりでした。
本書内では、量子の二重性(粒子性と波動性)をフーリエ変換を使って説明しています。
で、
厳密解を求めるには、無限の時間か無限のエネルギーを
必要とする。
現実の世界では、有限の時間や有限のエネルギーの範囲
の中で答えを求めている。
だから、正確に求めることはできないし、そもそも現実
的には起こりえない理想極限を追求しても意味はない。
と、実におおらかです。
気楽にいきましょう。
ある設備を日本の企業から導入するにあたって、そこがドイツ人技術者を連れてきました。
彼の口からは、experience value(経験値)というフレーズが多かったですね。
山カンはどうかなァと思いますが、経験を踏むと、カンが冴えてくるのは確かです。
おかげで、うまいこと設備が立ち上がりました。
ウデはありますね。
私はなんでも自己流なので、ちっともウデが上がりません(^^;
投稿: KON-chan | 2022年6月 6日 (月) 10:38
核磁気共鳴現象は大いに面白いと思うのですが、フーリエ変換は魔法の箱。「要はこうなる」という結果を得ることしか理解できません。
なのに、その変換を使ってさらに説明を。。となると、もうサッパリ。
あちこちに仮定が出てきますね。そうなると、全てが仮定で終わってしまうような気がします。うん、それって横緩和が限りなくゼロに向かって減衰していく曲線を描くのと似ていますね。
「経験値」というフレーズはいいですね。
情報が正しくも誤っていてもあふれている現在で、自分が実体験として得てきたものの価値は(その価値は自分にしか意味が無いかもしれませんが)とても貴重なものです。誰に於いても。
自己流で釣果が出るというのは、それもカンが冴えているからこそでしょう。素晴らしいことです。
私は平モノのカンもセンスも皆無で、全くアタリもカスリもしません。
投稿: めりー | 2022年6月 6日 (月) 18:39
古典コンピューターのビットは「0」と「1」。
それに相当する「0」でもあり「1」でもある量子ビットの実現方法は幾つか考えられています。
そのうちのひとつに、核磁気共鳴を利用する方法があることが本書で説明されています。
ただし、本著者は量子に「光」を使うので、核磁気共鳴法では量子ビットを実現できませんが。
フーリエ変換を「こういうものだ」という例は以下。
ステレオアンプに、横軸が周波数、縦軸がdBの棒グラフ状のメーターが付いているものがあります。
あれ、音源をフーリエ変換した結果です。
自己流なので、釣果はでません。
それで、いいンです。
やっていることはサカナ釣り。
ンなことで、カリカリしたくありません。
投稿: KON-chan | 2022年6月 6日 (月) 21:05