『日本史の迷宮』を読む
縄文時代は、今から16000年前くらいに始まり、13000年ほど続く。
その後の弥生時代から今に至る期間の3000年と比べると、縄文時代は長い。
縄文人の生活の定説は、〝狩猟採集〟。
ゆえに〝移住生活〟だった。
本書のスタートは、その定説をくつがえす青森の三内丸山遺跡の発掘から。
三内丸山遺跡からは、縄文人が長期間にわたって〝定住生活〟していた証拠となる大型建造物・多数の住居跡が発掘される、
発見は、20世紀も もう終わる頃。
三内丸山に縄文人が定住していたのは1500年の長期にわたる。
縄文時代の長さは、紛争のない安定した体制が建設できていた証でもあるが、文明・文化の進行がゆっくりだったことの証でもあるだろう。
こんな喫茶店で、読み始め。
続く弥生時代の終わり近くになって、中国の文献に日本のことが記載される。
本書は邪馬台国・卑弥呼について、
・古墳の建設時期(通説よりもかなりさかのぼれる)と、その分布
・三角縁神獣鏡(さんかくえんしんじゅうきょう:銅鏡)の発掘分布
等々からその場所・墳墓を推理してゆく。
著者の、『日本史の迷宮』への考察は深い。
本夕、読了。
黄金駅と稀府駅の中間あたりで国道37号を離れ、山に向かって1キロほど斜面を登る。
そこにあるのが、金・土・日・月の週に4日だけ営業している喫茶店の『珈琲舎 北こがね』。
西に窓。
窓からは噴火湾。
目を手前に寄せると、〝北黄金貝塚〟が広がる。
昨年、世界文化遺産に登録された『北海道・北東北の縄文遺跡群』を構成する遺跡だ。
暖房は薪。
薪のはぜる音がする。
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