『超短編! 大どんでん返し』を読む
30人のミステリー作家が、1人1話で30話。
帯には、
『1話4分。 あなたは30回、だまされる!!』
とある。
こんな喫茶店で、読み始め。
短い物語が語られ、その物語の最後の1行か2行か3行で物語が急展開しオチがつく。
30話すべてがキレのいい終わり方をしているわけではない。
15話くらいは、半分も読み進まないうちに最後のオチが見えてしまう。
また、書きあげるのに、作家の呻吟・あぶら汗を感じさせるものも何話かある。
私が言ってはナンだが、そんな雰囲気を感じさせる話は不出来。
ではあるが、バカでは話を作れないし、ウンウンうなっていても話は出てこない。
やはり、才能ってある。
なのに、こんな風に十把一絡げに1冊に閉じ込んでしまっては、30人の才能を気の毒に思う。
本夕、読了。
〝木を見て森を見ず〟
という。
些末なことにとらわれ、大局観を失うこと。
岡目八目。
あるいは、
〝手段の目的化〟
という。
国家・民族の生命・財産・プライドを守るための軍事力が、いざ武力機能発揮の段階で、守るのは軍隊のプライドになってしまう。
これは、例えが大ゲサ。
〝本末転倒〟
健康維持のために始めたジョギング。
冷たい雨の降る日に走って肺炎にまで至ってしまう。
よくある話。
こういう本を読むと、4コママンガの植田まさしとか、ショートショートの阿刀田高の才能の鋭さを改めて認識させられる。
〝木を見て森を見ず〟・〝手段の目的化〟・〝本末転倒〟はありふれていて、ギャグにもミステリーにもならない。
いくつもいくつも〝ひらめき〟を生む頭はあるンだなァ、っと。
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