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2021年10月28日 (木)

『うんちの行方』を読む

衛生陶器の2大ブランドは、TOTOとINAX(LIXIL)。
歴史をさかのぼると、この二つ、明治の一人の実業家にたどり着く。

いや。
ここで話題にするのは、のぼっていくことではなく、くだっていくこと。
飲み食いしたら、出る。
出たモノは、いったいどうなるのか。

Photo_20211028163301
こんな喫茶店で、読み始め。

追直漁港とMランドの中間にある道立栽培水産試験場。
この建物の背中側の急斜面には、かつて〝黄金の滝〟があった。
室蘭市内の住宅から汲み取られた糞尿を、断崖上から噴火湾に投棄する様を〝滝〟と表現していたという次第。

厠(かわや)は〝川〟を語源に持つそうで、ウンコはズゥっと、そうやって自然に処理してもらってきた。
1回の水洗で流される水は20リットル。
最新の製品は、3.8リットルで流せるという。
3.8リットルとは、1ガロン。

世界人口は70億。
その内、40億人が自宅にトイレを持たない生活をしているという。
排泄物と水を分離できない不衛生な環境に育つ子供の5歳までの死亡数は、年に300万。
女子の就学率の低い理由が、学校にトイレがないことによるという国もある。

ということの解決に、ビル・ゲイツとINAX(LIXIL)の意外な結び付きも紹介される。

本夕、読了。

羊蹄山避難小屋のトイレは、好気性分解を土壌微生物を使って行う方法。
毎秋、便槽内をさらって、ヘリで下界に降ろす。

黒岳石室のトイレは、オガクズに拡散させる方法。
攪拌させるのに、自転車をこいでチェーンで伝達した力でミキサー羽根を回す。
自転車を漕ぐのは、トイレ利用者。
これも最後はヘリ。

白雲岳避難小屋のトイレは、地下浸透式。
夏でも雪渓融水が得られる山だけれど、トイレより上側で得ないと気持ちが悪い。

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コメント

小樽市も、私が幼少の時代は石狩湾でした。
ホテルの部屋の、トイレと風呂が一緒は
何回利用しても馴染めません。
しかし、相変わらず面白い本を
読んでますなぁ~。

投稿: きーさん | 2021年10月30日 (土) 16:35

きーさん、こんにちは

海に近いところは海に、川に近いところは川に流していたんですね。
東京は200トン級の船を使って東京湾に流してましたね。
東京のお台場沖には、50人以上乗って宴会のできる屋形船が100隻以上浮かびます
糞尿タンクが装備してあって、接岸場所でバキュームカーで汲み上げるようにしています。
が、ホースがとどかないということで、つい最近まで東京湾内に垂れ流していた屋形船があったようです。

ホテルのバスルームは、日本人にはちょっと違和感ありますね。
中国のホテルのトイレは立派です。
広くて、トイレットペーパーホルダーまで手がとどかないほど。

投稿: KON-chan | 2021年10月30日 (土) 19:03

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