『うんちの行方』を読む
衛生陶器の2大ブランドは、TOTOとINAX(LIXIL)。
歴史をさかのぼると、この二つ、明治の一人の実業家にたどり着く。
いや。
ここで話題にするのは、のぼっていくことではなく、くだっていくこと。
飲み食いしたら、出る。
出たモノは、いったいどうなるのか。
こんな喫茶店で、読み始め。
追直漁港とMランドの中間にある道立栽培水産試験場。
この建物の背中側の急斜面には、かつて〝黄金の滝〟があった。
室蘭市内の住宅から汲み取られた糞尿を、断崖上から噴火湾に投棄する様を〝滝〟と表現していたという次第。
厠(かわや)は〝川〟を語源に持つそうで、ウンコはズゥっと、そうやって自然に処理してもらってきた。
1回の水洗で流される水は20リットル。
最新の製品は、3.8リットルで流せるという。
3.8リットルとは、1ガロン。
世界人口は70億。
その内、40億人が自宅にトイレを持たない生活をしているという。
排泄物と水を分離できない不衛生な環境に育つ子供の5歳までの死亡数は、年に300万。
女子の就学率の低い理由が、学校にトイレがないことによるという国もある。
ということの解決に、ビル・ゲイツとINAX(LIXIL)の意外な結び付きも紹介される。
本夕、読了。
羊蹄山避難小屋のトイレは、好気性分解を土壌微生物を使って行う方法。
毎秋、便槽内をさらって、ヘリで下界に降ろす。
黒岳石室のトイレは、オガクズに拡散させる方法。
攪拌させるのに、自転車をこいでチェーンで伝達した力でミキサー羽根を回す。
自転車を漕ぐのは、トイレ利用者。
これも最後はヘリ。
白雲岳避難小屋のトイレは、地下浸透式。
夏でも雪渓融水が得られる山だけれど、トイレより上側で得ないと気持ちが悪い。
コメント
小樽市も、私が幼少の時代は石狩湾でした。
ホテルの部屋の、トイレと風呂が一緒は
何回利用しても馴染めません。
しかし、相変わらず面白い本を
読んでますなぁ~。
投稿: きーさん | 2021年10月30日 (土) 16:35
きーさん、こんにちは
海に近いところは海に、川に近いところは川に流していたんですね。
東京は200トン級の船を使って東京湾に流してましたね。
東京のお台場沖には、50人以上乗って宴会のできる屋形船が100隻以上浮かびます
糞尿タンクが装備してあって、接岸場所でバキュームカーで汲み上げるようにしています。
が、ホースがとどかないということで、つい最近まで東京湾内に垂れ流していた屋形船があったようです。
ホテルのバスルームは、日本人にはちょっと違和感ありますね。
中国のホテルのトイレは立派です。
広くて、トイレットペーパーホルダーまで手がとどかないほど。
投稿: KON-chan | 2021年10月30日 (土) 19:03