『あなたの中の異常心理』を読む
〝異常〟とは、〝正常〟でないこと、〝普通〟でないこと。
ところで、〝心理〟において、〝異常〟とはどういうことなのだろうか。
そもそも、〝正常〟とか〝普通〟とはどういうことなのだろう。
こんな喫茶店で、読み始め。
著者は精神科の臨床医。
医学部進学前に、文学部哲学科で学んだ経歴を持つ。
・完璧主義
・悪の快感
・ひがみ
・天邪鬼
・第二人格
・依存
・献身の代償
・自己否定
をキーワードに、著名人のエピソード、犯罪、例えば
・三島由紀夫の完璧主義と自決
・バートランド・ラッセルのオンナ癖
・夏目漱石の実娘殴打
・東電OL殺人事件(総合職キャリアウーマンの昼と夜の顔)
などを並べ、〝異常〟心理がどのように形成されるかを説明する。
それぞれの話自体の辻褄はもっともなことと うなづける。
が、どれも定量性のない話の羅列。
親、親戚すべてが高学歴家庭。
本人も東電に総合職として入社し、読みどころのあるレポートを書くまでにキャリアを上げる。
そのようなヒトは多くはないが、日本にいるのが100を単位とする数ではないだろう。
10000、100000を単位とする数のヒトが日本にはいるはず。
なのに、なにゆえ彼女だけが、退社後 終電までの毎夜、客を4人もとる立ちんぼとなったのか。
そのだけへの説明も、それがなぜ〝異常〟心理なのかという説明もない。
本夕、読了。
〝異常〟心理は少数心理。
でも、人一倍、人十倍の〝向学心〟とか〝道徳心〟とか〝冒険心〟とかを〝異常〟心理とは言わない。
少数は必要条件ではあるけれど、それだけでは十分ではない。
結局、〝迷惑〟・〝不都合〟をヒトの集団に与える・与えかねない心理を〝異常心理〟と呼んでいるにすぎないように思う。
いや。
サカナ釣りは、誰に〝迷惑〟をかけるでなし、〝不都合〟を与えるわけでなし。
しかし、サカナ釣りばかりしていると、私は〝異常〟感を覚える(^^;
コメント
こんにちは。
面白い本を読んでますなァ~。
イカ10本針に10パイ付いて、10回上げれば
100パイ・・・これも完璧主義?。
いやいや、単なる釣りバカの異常妄想です。
しかし、いつもそう思います。
要するに私はバカです。
そのバカな私ですが、また烏賊釣りに行きます。
イカ釣り現場でお会いしましょう。
投稿: きーさん | 2021年9月14日 (火) 09:40
きーさん、こんにちは
北山修が若い時、
「精神医学は文学だ」
と何かに書いていました。
精神科医としての北山修の謙遜から出た言葉で、その後の北山修の活動を見れば、精神医学は科学なのが分かります。
に対して、本書はほとんど科学的ではありません。
本書に取り上げられているヒトたちと同じようなバックグラウンドを持つヒトは大勢います。
それなのになぜ〝異常〟がオモテに出るヒトと出ないヒトがいて、かつ、出ないヒトのほうが圧倒的に多いのかの説明がありません。
10本針に10パイは滅多にありませんが、8本針に8パイはそれほど珍しくなかった頃もありました。
そんなことがなくなってから、何年もたちましたねェ。
釣りバカは、何の自慢にもなりません。
本物のバカです。
まァ、ヒトに迷惑をかけないだけヨシとしましょう。
きーさんは、そんなバカじゃありませんね。
音楽を趣味に持っていらっしゃる。
趣味というのは失礼な言い方でした、プロですからね。
ですね。
イカ場でお会いしましょう。
投稿: KON-chan | 2021年9月14日 (火) 14:58