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2021年5月 9日 (日)

『驚くべき日本語』を読む

本著者は、アメリカ生まれのオーストラリア国籍人。
日本の大学で英語・ロシア語・ポーランド語などを教え、オーストラリアの大学で日本語・日本文学を教える。
生活拠点は日本で、日本滞在は50年近い。

本著者は、20歳になってからの4年間で、ロシア語・ポーランド語・日本語をマスターする。
他に、フランス語・スペイン語・イタリア語などにも通じているようだ。

著者は、日本語をこう評価する。
 読み言葉としては難しい
   話し言葉としては易しい

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こんな喫茶店で読み始め。

多くの日本人は、自国語の日本語を他国語に比べて特殊で難しい言語だと考えているようだ。

だから、逆に、日本人が外国語をマスターするには大変な困難さを伴うといった認識。
日本人の英語力がアジア諸国で最低なのも、そこに理由があるみたいな。
何ひとつ外国語を身につけずここまできた私の言い訳もそれ(^^;

しかし、本著者によると、英語、ロシア語などに比べて、日本語のほうが柔軟性に富み、複雑さが少ない。
朝鮮や東南海諸島での日本語の普及は日本帝国の敗戦でとん挫したが、日本語は国際語にふさわしいほどに易しいのだと。
漢字に読みが多いので書かれた日本語を読むのが難しいのは確かだが、話し言葉の日本語は易しいと多言語に通じた本著者は言う。(注)

本夕、読了。

ヒトは言葉を使うように生まれ落ちる。
どこの国のどんな言語を使う民族も、13、4歳にもなれば、自国語の使い手としてはほぼ完璧だろう。
そこから先は、そのヒトの生活の問題。
専門用語・スラング・符丁を増やすだけ。

本著者は、外国語を習得する要領を以下のように言う。
 頭を空白に。
 自国語を頭から消し去り、外国語を自国語に置き換えるような作業はしない。
 自国語を憶えていった時の要領で、外国語を憶えていく。

4年でロシア語・ポーランド語・日本語をマスターしたヒトの言葉。
だが、言うは易く行うは難し。
外国語をンなことでマスターできるヒトは、ごくごくマレだろうと思う。

どういった環境に身を置けば、空白にした頭に外国語を蓄積していけるのか。

自国語を憶えていくときの最初の教師は〝ママ〟。
それはどうやったら得られるのか。

天才の本を読んでも、我々にはそのマネようがない。
本書、凡人が読んでも何の役にもならない(^^;

(注)
本場中国で使う漢字は、一字一音。

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