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2020年11月27日 (金)

『手塚治虫の山』を読む

ヒトの死からの年月の経過は早い。

近代マンガの全ては、手塚治虫から始まる。
その手塚の死は、1989(平成元)年。
すでに30年が過ぎた。

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こんな飯屋で読み始め。

本書は、山を舞台にした手塚マンガ10作を集めたもの。
 ・魔の山
 ・山楝蛇(やまかがし)
 ・山の彼方の空紅く
 ・モモンガのムサ
 ・ブラック・ジャック ー昭和新山ー
 ・雪野郎
 ・落盤
 ・山太郎かえる
 ・火の山

帯に、
 手塚治虫が生涯
 発信し続けた
 「生きる」ことの尊さ。
とある。

マンガのテーマ、マンガ家のヒューマニズムはチープで薄っぺらい、と言うヒトは多い。
しかし、マンガにとどまらず、重いテーマ、厚い・熱いヒューマニズムを表現した、感じさせる創作に私たちは一度でも触れたことがあろうか。

初出媒体は、サンデー・ジャンプ・チャンピオン・ビッグゴールド。
いずれも、エンターテインメント誌。
発表の場が、エンターテインメント誌なのはマンガの宿命。
手塚治虫は、しかし、エンターテインメントとは考えていなかったようだ。

本夕、読了。

手塚治虫、享年60。
天才の宿命。
長寿は与えられていない。

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