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2020年10月27日 (火)

『現代マンガ選集』を読む

19人の19編。

その19編が、
・事件の始まり
・アンモラル
・エロスと生と死と
・ことの結末
の4つの章に分けられる。

編まれている最も古い現代マンガは、
1959年、白土三平の『死刑執行』
編まれている最も新しい現代マンガは、
2015年、斎藤潤一郎『イン・ザ・クソスープ(死都調布)』

白土マンガは貸本。
斎藤マンガはweb掲載。

副題が、〝悪の愉(たの)しみ〟

Photo_20201027155601
こんな喫茶店で読み始め。

筑摩書房の創業は1940年。
その社業80年を記念して、『現代マンガ選集』として全8巻を今年5月から毎月1巻ずつ刊行中。
本書は今月刊行の6巻目。

「ただのマンガ本じゃないぞゥ」ってな気分なのか。
各マンガ一編一編に編者による10行ほどの解説というか前振りというか、えらくチカラの入った文章が付く。
例えば、山岸凉子の『グール』には、
  ・・・抑圧された自意識を開放する女性作家の
  「自己表現」となって結実する。
  そうした流れからもはるかに自由で孤高の・・
    人倫や規範の外に存在する根源的な恐怖を描く
  ことで、人の心の不分明さを照らし出す。

本夕、読了。

で、同じ編者による解説が、最後に7ページ。
  ・・・登場人物の不安や焦燥、怒気、諦念といった
  暗い感情を、構図の工夫とともにいかに情感の立ち
  上がるような日常生活に塗り込めるか・・・

編者、考えたンだろうと思う。
私が言ってはナンだが・・・
言わぬが花かと。

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