『死なないやつら』を読む
副題が、『極限から考える「生命とは何か」』。
〝死なないやつら〟とは、極限環境下においても絶えない生物のこと。
その〝極限環境〟とは、地球上ではあり得ない環境のこと。
こんな飯屋で読み始め。
我が家の冷蔵庫にあった よつ葉牛乳。
殺菌は120℃で2秒間。
ところが、122℃で増殖する微生物が発見されている。
この流れで、色々な極限のトップ生物を並べると・・・
地球の最水深は11000メートル、1100気圧。
大腸菌は20000気圧に耐える。
海水の塩分濃度は3.5%。
飽和食塩水で30%。
そこで生きられるバクテリアがいる。
そのバクテリアは、真水では生きられないだろう。
なぜなら浸透圧がどうたらこうたらだから。
なんぞと生半可な知識を振り回してはいけない。
飽和食塩水中で生きるバクテリアは、真水の中でも生きる。
0-400メートル、12秒、かなり速い。
0.6G。
戦闘機パイロットは、9Gに耐える。
洗濯機の脱水、50G。
ぬるい、ぬるい。
大腸菌は、400000Gでも細胞分裂する。
真空に耐える。
高レベル放射線に耐える。
絶対零度(マイナス273℃)に耐える。
地球の生命として過剰、無駄な能力を何ゆえ有しているのか。
本夕、読了。
地球の自然にはありえない条件下で生き得る能力を持つ理由を、著者は正直に書く。
〝全く分からない〟と。
物理学者はこう考える。
宇宙に浮かぶ銀河を全部数え上げる。
大変な数だ。
そこに地球の環境に似た星の数は、その存在確率を0.00・・・01と思いっきり小さく見積もっても0個ということにはならない。
5個か100個か100000000個か。
だから、地球外にも生命はいるはず・・・
ところが著者を含めた生物学者の多くは、そうは考えない。
生命を作る物質が全部そろい、40億年の時間が与えられる。
としても、生命が誕生するとは考えられない。
生命とは不思議。
不思議そのものだ、と。
コメント
以前から、人類哺乳類が死滅しても、ウイルスだけは生き残ると信じています。
逆転写するっていうだけで、レトロウイルスが好き。
年のせいか暑さ寒さにもめっぽう抵抗力がなくなりました。
暑かったら脱ぐ、寒かったら着るという自己防衛が必要で、自分の適温環境の範囲がものすごく狭くなったと思います。
そもそも、人間自体が適温の範囲は狭い生物ですよね。
ほんのちょっとの温暖化にも耐えられない。
時間軸で考えても、人類なんて僅かな間しか存在していないわけで、環境に合わせて自分で変異できなければ死滅するしかないでしょう。
それなのに、冷暖房完備で暮らしているんだもの。
ウイルスってすげーーー。そりゃ、生き残るはずだわ。と思います。
投稿: めりー | 2020年4月22日 (水) 08:02
めりーさん、こんにちは
この記事、強い放射線を照射されても〝死なないやつら〟のことも書き込んでました。
が、GyをSv換算する際の修正係数だとかの注釈に行がかさみ、拙ブログの芸風に合いません。
で、そのあたりをバッサリ削って、圧力、濃度、加速度までに。
ウラン濃縮用遠心分離機でも10000Gありません。
対して、本書中に出てくる数字は400000G。
それをイメージできる具体例も書きたかったのですが。
ボケた記事になってしまいました。
ちなみに、放射線に強いのはディノコッカス何とかかんとか。
1440Gyに耐えるんだと。
年のせい、なんぞと何をおっしゃいますか。
まぶしいくらいにお若い。
にしても、めりーさん、深いなァ。
逆転写とかレトロウイルスとか。
元日の夜は帯広でしたか。
冬の天の川、いいなァ。
小学校4年生、その1年間だけ担任だった教師は、授業時間の半分は絵を描かせるか、ギターの伴奏で歌わせるか、ドッジボールをさせるか。
今なら大変な問題教師でしょうが、あれで良かったンですねェ。
その教師から〝冬の星座〟を教わったことを思い出しました。
〝こがらしとだえて〟とか〝ながるる銀河〟とか覚えてますね。
投稿: KON-chan | 2020年4月22日 (水) 18:00