『火薬のはなし』を読む
火薬類取締法で定める爆発性物質は、火薬・爆薬・火工品の3つ。
が、ここではそれらをまとめて〝火薬〟と記す。
また、現象の緩やかな順に、爆燃・爆轟と本書では区別している。
それも、ここではまとめて〝爆発〟と記す。
こんな喫茶店で読み始め。
冒頭に書いた火薬類取締法を所管するのが経済産業省。
著者は、その経済産業省を技術的にサポートする機関の産業技術総合研究所職員。
著者自身は、爆発性化学物質の危険性の評価を専門とする。
そういう経歴の火薬学者が執筆した火薬の本は、他に見当たらないのだそう。
〝そういう経歴〟とは〝軍事〟とは縁がないということ。
だから、本書は、民生の世界での『火薬のはなし』が展開される。
例えば医療現場での火薬。
体内結石を砕くのに、体外から衝撃を伝える技術が使われる。
その技術が開発される前。
オチンチンの先っぽからカテーテルを入れて尿管内の結石にまで火薬を送り、それを爆発させて結石を砕く。
結石の体内爆破は、多くの好臨床例を残したことが紹介されている。
〝壊す〟ということに関しては、火薬はすでに研究するテーマがない域に達していると著者はいう。
本夕、読了。
副題は『爆発の原理から身の回りの火薬まで』。
本書を読み進んでいくのに必要な予備知識は、高校学習範囲内の化学。
本書内での手法で、以下は私の戯れ。
明治マーブルチョコ1粒は、約1グラム、4.47kcal。
山でバテた時、これをかじると数秒で血糖値を上げてくれる。
数秒ってところを1秒、その1秒間に4.47kcal全部が熱に変換するものと大いに高めに見積もると、エネルギーの発現速度は4.47kcal/秒。
TNT火薬1グラムの持つエネルギーは、0.65kcal。
単位重量当たりだと、マーブルチョコの7分の1しかない。
TNT火薬の化学反応(爆発)完了までは、本書によると100万分の1秒の単位とある。
100万分の1秒の単位ってところを10万分の1秒と低めに見積もっても、エネルギーの発現速度は65000kcal/秒。
単位時間当たりだと、マーブルチョコの1万4千倍以上のエネルギーを放出する。
これが爆発の本質。
エネルギーの放出がごく短時間。
私は、チンタラ体質。
〝爆発だァ〟みたいな体の動きができない(^^;
コメント
チンタラ体質ってなんですか(笑)
私、糖尿病ではありませんが(HbA1cも正常値)、エネルギーが枯渇すると血糖値が下がって低血糖症状が出てきます。チョコやラムネ(かじるほうのタブレット菓子)を食べると、お酒が空きっぱらに染み渡るが如く、血中血糖値が上がってくるのを感じます。
KON-chanが言うところの「山でバテる」のに似ているのかも。
KON-chanも、低血糖体質なのかしら。
山で低血糖は非常に危険と思われます。どうぞ準備を怠りませんように。
火薬については、ほぼ触れる機会が無くまったく無知の世界です。
投稿: めりー | 2020年4月 5日 (日) 17:28
めりーさん、こんにちは
チンタラ体質。
明日できることは今日しない。
どうするこうするの決断を急がない。
タナ上げ、様子見ばかり。
ンな体質(^^;
HbA1cって過去2ヶ月とか3ヶ月とかの平均血糖値ですよね。
健康診断の時、産業医に
「どうして、今日の血糖値から過去の血糖値を知ることができるのか?」
と聞いてみました。
「いい質問です」
って、赤血球の寿命を教えてもらいました。
「山でバテる」のは低血糖ですね。
登山者やサイクリストが言うところの〝シャリバテ〟。
予防的に行動食を少しずつ口にするのがいいと言われているので、リュックの腰ベルトに付いているポケットにチョコやビスコを入れて歩いています。
ガクッときて脇に冷たい汗が流れ出してから口にしても、私の体は敏感に反応してくれて数秒で血糖値が上がるのが分かります。
私の体、解熱剤とか痛み止めとかもよく効きます(^^)
本書内では、火薬の応用例としてエアバッグ・信号紅炎が紹介されています。
私自身は、外径50mmほどの鋼管をカーリットという火薬で切断する試験に立ち会ったことがあります。
子供の頃は、巻玉火薬ピストルとロケット花火で随分遊びましたね。
投稿: KON-chan | 2020年4月 5日 (日) 19:36