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2020年3月24日 (火)

『ジョコビッチはなぜサーブに時間がかかるのか』を読む

2月2日は全豪オープン男子決勝だった。
チャンピオンは、ノバク・ジョコビッチ。
2年連続。
今日現在、ジョコビッチの世界ランキングは1位。

テニスの公式試合は、1セット6ゲームの3セットマッチ。(注1)
6×3は18。
だから18ゲーム取れば勝てるのかというと、そうはならない。
AとBが対戦し、以下の結果のとき、勝者はB。
 AvsB
 6-0
 6-7
 6-7

Aの取ったゲーム数は18.
Bの取ったゲーム数は14。
なのに、勝者はB。
それがテニス。

Photo_20200324183701
こんな飯屋で読み始め。

テニスは時間制限のない競技(だった)。
ショットクロック(点が入ってからサーブを打つまでの時間)が25秒以内と決められたのはつい最近。
2018年。
それまでは、サーブ前、ボールをコート面にコンコンコンとどれだけ時間をかけて突いていてもよかった。
題名の
『ジョコビッチはなぜサーブに時間がかかるのか』
は、そのこと。

選手にとってボール突きはルーティン。
だから、サーブごとのその回数はほぼ同じ。
ところが、ジョコビッチはルーティンを離れ、ボール突きを何度も繰り返すことがあるという。
対戦相手をじらす意図があるのか、自分を落ち着かせるためか、サーブのコースを考えているのか、サーブ後の戦術を練っているのか。
それを、現役プロテニスプレーヤーの著者が分析する。(注2)

本夕、読了。

相手のあるスポーツは、相手の嫌がることをしなければ勝てない。
逆方向へ、
予想外の速度で、
リズムを狂わせて、
と。
同じことを相手も考えている。
今のテニスは、バックハンドのストロークプレースタイルが主流。
いつボールに回り込んでフォアで打つか。
それに至る1打ごとに意味がある。

冒頭で、取ったゲーム数の多少ではなく、取ったセットの多少で勝敗が決まることを書いた。
著者は言う。
試合の展開次第で、捨てるセットもあれば、次につなげるためのセットもあるのだ、と。
1打ごとの意図、1セットごとの意味を知るのに、結果の分かっている試合を見ることを著者は勧める。

上の話の伝でいくと、相手の好むことをしなければダメな釣りは、スポーツではないことになる。
私も、そう思う。
が、私はどうも、スポーツとして竿を出しているようだ。
相手の嫌がることばかりしている。
だから、私のハリにサカナが掛からない(^^;

(注1)
4大大会(全豪・全仏・ウィンブルドン・全米)の男子は5セットマッチ。

(注2)
鈴木貴男。
ランキングのキャリアハイは102位。
ジョコビッチ、フェデラー、錦織らとの対戦経験もある。

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