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2020年2月23日 (日)

『性風俗シングルマザー』を読む

学齢前の子どもがいて、それを一人で育てなければならない。
そんな状況は、オトコであれオンナであれ苦しい。
本書で扱っているのは、そんな状況にいる女性たち。
なかでも、〝風俗〟とか〝ヘルス〟と呼ばれる業界で生活の糧を得る女性たち。

副題が、『地方都市における女性と子どもの貧困』。
本書内では、この〝地方都市〟の名前は伏せられているが、新潟市のことだと思われる。

Single-mother 
こんな飯屋で読み始め。

保育園の保育料は、保護者の収入によって決まる。
だから、入園にあたっては所得証明書の提示が求められる。

風俗店と風俗嬢とは雇用関係にない。
「売春防止法」から逃れるためで、風俗嬢は被雇用者(会社員)ではなく個人事業主。
個人が個人を相手にしている限り、「売春防止法」の適用範囲外となる。
で、風俗嬢は確定申告して収入を確定し、保育料算定のための課税証明書を得る。

風俗店は決して厳しい職場ではない。
託児所を持つ店も多いし、デリバリーヘルス(デリヘル)だと〝コールサポートの会社で働くパート〟として就労証明が出る。
勤務時間も自由。
リピート客が付けば、収入が安定する。
収入は本人の器量・技量・勤務量次第。

本夕、読了。

読んでいて感じるのは、
オトコ運の悪さ。
オトコを見る目のなさ。

妊娠がわかると、オトコに捨てられる。
かと思えば、妊娠と同時に自分のほうからオトコを捨て、一人で子どもを生む。

行政が用意しているシングルマザーへの救いの手はいくつかある。
それはしかし、シングルマザーらには伝わらない。
行政の窓口は申告制。
自ら動かなければ、手は差しのべられない。
いや、自ら動いても、手は差しのべられない。

シングルマザーは言う、
『私一人で育てる』
と。

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