冬山を歩く 18
車を降りる時は、氷点下3℃。
しかし、日射しに力があり、高度を上げるに従って気温が上がっていった。
帽子から耳を出し、防寒手袋のアウターを外し、インナーグローブだけでの山歩き。
登り:冬コース
下り:水元沢コース
締まった雪で、沈まない。
アイゼンの爪が、堅い雪に音を立てて刺さる。
空は青く、風穏やか。
室蘭岳山頂にて。
山頂寒暖計は氷点下1℃。
山頂から見る、羊蹄山。
水元沢に至る斜面に立つ孤立木。
背丈を超えるササヤブが雪で埋まって、その上に立てる時期でなければ、見ることのできない木だ。
水元沢は山の東側。
雪を伴った北西の季節風が山の西面に当たり、水元沢に吹き下りて雪が溜まる。
だから、このあたりは、スノーシューを付けていないと太モモまで埋まる。
水元沢は長い。
加えて、山行の最後に200メートルの登り返しがあるので、冬はもちろん夏でも このルートを使うヒトは少ない。
(逆に、水元沢を登りに使うと、山行の初めに高度を200メートル捨てなくてはならない)
トレースのない水元沢に至る斜面を進む。
滑滝。
左(右も)はシカさえも登り下りできない急斜面。
その斜面を下りてきた。
ここは、南北に走る谷の底。
草が枯れ、木の葉が落ちる晩秋から、滝が氷雪で閉じてしまうまでの間。
日が傾きかけてから斜面にさえぎられるまでのわずかな時間、この滝壺の水面に左から日光が届く。
その反射が、右の急斜面に光の斑(ふ)を見せる。
氷と雪で閉ざされていた滝壺の水面が開き、滑滝を走る水も見えだした。
バーナーに点火。
雪を溶かしてコーヒーを淹れた。
冬の風は、ヒトから正気を奪う。
冬の重い風が、ヒトの声のように聞こえる。
しかし、今日の風は軽くゆるい。
いや、重い風が吹いてなくても、私は変調している(^^;
今日もヒトの声が聞こえる(^^;
山歩き時間4時間50分。
14248歩。
全給水量は、
・200CC
滑滝で、
・ホテルオークラ オリジナルコーヒー 1ドリップ
・COOP ラムレーズンサンド 1個
コメント
こんにちは。
暖冬だとか、当地、雪が少ないとか言われている今冬ですが、室蘭岳の看板が埋まりましたね。
それにしても歩いたもんだ(^-^)。
海だと、かなりの魚群に遭遇する距離ですね。
投稿: きーさん | 2020年3月 1日 (日) 07:26
きーさん、こんにちは
船が可動状態だと、山を歩くのはシケの日。
今、我が艇はドック入りしてますから、こんな好天日に山歩きができたというわけです。
この山、800mから上は、里から見ているのと様子がすっかり変わりますね。
800mから上は、例年通りに雪が積もっています。
今日の雪で山頂看板は完全に埋まったでしょう。
雪かきで始まった朝でした。
重い雪。
春の雪ですね。
投稿: KON-chan | 2020年3月 1日 (日) 10:54
おはよーございます。
週末で新潟に行ってきましたが、向こうは雪がぜんぜん無くてびっくりしました。
町にはひと山の雪も無く。
上空から見る山にも、谷間(日陰なのでしょう)にスジ状に残っているだけ。
地元の人に訊くと、やはり町も山も異常な少雪とのことでした。
日中はあったかくて歩きやすかったですが、やはり千歳に降りてピリっとした空気に触れると、私は北のほうが好きだなーって思います。
室蘭はけっこう積もったようでしたね。お疲れさまでした。
札幌は、帰宅したころにはべちゃべちゃになって雪かきの必要はありませんでした。
投稿: めりー | 2020年3月 2日 (月) 04:32
めりーさん、こんにちは
新潟にお出ででしたか。
雁木造りとか三幸製菓の雪の宿とか越後湯沢の雪国とか上越新幹線のスプリンクラー融雪とか、越後は雪。
ですが、この冬は越後に限らずどこも雪が少ないようです。
何年も前から暖冬を言われてきてますが、雪は時折り災害レベルでドサッとくるので油断できません。
しかし、この冬はどうやら雪が少ないままで終わりそうですね。
新潟の土産話、楽しみにしています。
投稿: KON-chan | 2020年3月 2日 (月) 06:00