『官房長官と幹事長』を読む
内閣官房とは、内閣を補佐する行政組織。
その長が、国務大臣たる(内閣)官房長官。
菅義偉(すが よしひで)。
幹事長とは、党総裁を補佐する筆頭者で党務執行の責任者。
自由民主党の場合、党総裁が総理大臣となり党実務から離れる。
よって、幹事長は事実上の党のトップ職。
二階 俊博(にかい としひろ)。
以上、現政権。
こんな飯屋で、読み始め。
官房長官は、内閣のスポークスマン・首相の女房役にたとえられるように、首相と一体。
だから、首相と同じ派閥から選ばれる。
それは、自社さ連立政権の村山内閣においてもそうで、官房長官だった五十嵐広三は首相と同じ日本社会党から出ている。
細川内閣は、日本新党、日本社会党、新生党、公明党、民社党、新党さきがけ、社会民主連合、民主改革連合の八会派連立内閣。
首相の細川護熙(ほそかわ もりひろ)は日本新党代表。
官房長官の武村正義(たけむら まさよし)は新党さきがけ代表。
立ち行きまずく、8ヶ月の短命内閣。
自民党内閣において例外がある。
中曽根内閣の官房長官は後藤田正晴、田中前首相の派閥。
また、現政権において菅義偉は無派閥。
これら、中曽根ー後藤田、安部ー菅コンビは、成功している(と思う)。
その理由が、説明される。
本著者は、読売新聞の幹部政治記者。
データのほとんどは、協力者によるものだろう。
だからか、新聞記事ほどには、整理され読みやすい文章になっていない。
本夕、読了。
二階幹事長。
失礼ながら、風采はパッとしない。
副題が、『政権を支えた仕事師たちの才覚』。
一語も発せずに〝政権を支えた〟二階幹事長の〝仕事師の才覚〟の例が紹介される。
各党責任者によるTV討論を見た。
今までに政権与党の座についたことのないある党の責任者が、
「現政権のやり方は大いに問題だ。 この件について、徹底的に追及していく。 我が党は一度も間違った政策を示したことがない。」
と。
対して、与党責任者が、
「御党は確かに一度も間違ったことがない。その通りだ。」
続けて、
「一度も政権についたことがないのだから、間違いのしようがない。」
政治とは、
時に理屈。
時に雄弁。
時に無言。
政治に完璧はない。
時に修正。
政治とは、才覚ある仕事師の世界。
なんぞと分かったふうを言えるような薄っぺらい世界ではないのは、確かなようだ。
コメント
今晩わ。
私も長い間幹事長でした(民謡の世界ですが)。
風采もパッとしません。
釣りもパッとしません。
針数付けばパッと目が覚めるのですが。
今朝、札幌で会議の為、通りかかった富浦の沖を見たらプレジャーが2艇、スケソウ釣りでしょう。
投稿: きーさん | 2019年12月20日 (金) 16:11
きーさん、こんにちは
才覚ある仕事師でなければ、幹事長は務まりません。
仕事は仕事のできるヒトに集まります。
こなせるからこそ幹事長職を続けてこられたものと。
> 風采もパッとしません。
などとは、ご謙遜。
お師匠さんの風格十分です。
> 針数付けばパッと目が覚めるのですが。
これは言えます。
目を覚ましたいものです。
昨夜は登別・白老沖に多数の漁火が見えました。
何が来ているのでしょう。
ナギになって欲しいものですね。
投稿: KON-chan | 2019年12月20日 (金) 19:14