『温泉まんが』を読む
とらや一家が二泊三日の温泉旅行。
留守をあずかるのは寅さん。
もうじき一家が帰ってくる頃、寅さんが、
「やっぱり、ウチがイチバンだねェってなことを言いながら帰ってくるに違いないンだ」
と、風呂の準備をする。
寅さんの思った通り、オバちゃんが、
「ふゥ。 やっぱり、ウチがイチバンだねェ」
と、とらやに帰ってきて開口一番。
温泉を舞台にしたマンガ集。
こんな喫茶店で読み始め。
つげ義春、楳図かずお、白戸三平、上村一夫など12人が各1作ずつ。
計12作が、
第1章 温泉宿
第2章 効能
第3章 事件
第4章 人間模様
と、章分けされて収録されている。
古代ローマの大浴場やフィンランドの公衆サウナや江戸の銭湯を舞台に物語を作ったら、開放と健康の物語になると思う。
日本の山の温泉。
そこが舞台なら、病や過去のいやし、それと隠し事の物語になるように思う。
マンガ家とは、ストーリィを創作でき、コマ割りができ、絵が描けてと、幾つもの才能に恵まれたヒト。
努力とか訓練とかではどうにもならないものを天より与えられたヒト。
・サルが、増水した川に流される
・未完成のヘビの入れ墨の完成とともに死ぬ男と女
・伊賀忍者がシイタケ栽培者の四つ子の子守になる
温泉に絡んで、予想外の話の展開がある。
本夕、読了。
旭岳・間宮岳と表大雪を大きく5時間歩いたすえに至った中岳温泉は全くの野湯。
野湯には野湯の、湯気が立つ。
久住山から坊ガツル。
5時間歩いてテントを設営。
雨降る夜にヘッドランプを頼りにテントサイトから15分ばかりの法華院温泉は、山中にはあり得ない立派な温泉宿。
人工光の湯船には人工光の湯船の、湯気が立つ。
山の温泉から帰って、
「ふゥ。 やっぱり、ウチがイチバンだねェ」
と、私は思ったことはない。
コメント
その昔、大雪山ロープウェイ駅から無料露天風呂(もちろん混浴、なんだったらクマさんも)に行ったことがあります。
その後、そのロープウェイ駅が廃止になり、あの温泉へ行く道は絶たれ幻となったと聞きました。
調べたら、旭岳の天女が原駅のようです。ものすごい山奥(当たり前)で、野湯感は私が回った数多の露天風呂ではピカイチでした。
どこかに写真があるはずだけど、それを探すのも難しいくらいの時が流れましたわー。
私は出先から帰ると「ふゥ、やっぱりうちがイチバン」と言うほうです(笑)
すっかり定住型生活になりましたねえ。
ある意味、引きこもりです。
投稿: めりー | 2019年10月27日 (日) 05:38
めりーさん、こんにちは
めりーさんには雨、くもり確定の夜が一週間続く天気が必要ですね。
2時起き、かつ通常勤務ってのは、いやァー、命にヤスリ掛けしているようなもの。
もしかしたら、そこが中岳温泉かもしれません。
姿見からだと2時間歩いた山の中。
天女が原からだと、その倍は山を歩くことになると思います。
人工物は何もなし。
ガイドブックにはクマ注意と記載されています。
誰が持ってきたのか、スコップが2丁ありました。
私は、姿見からいったん旭岳に登って、大きく巻いて西側からこの野湯に至りました。
2回、浸かってます。
1回目
https://kon-chan.cocolog-nifty.com/konchans_logbook/2016/08/post-a07b.html
2回目
https://kon-chan.cocolog-nifty.com/konchans_logbook/2016/09/--7b5a.html
やっぱりうちがイチバンですか。
そとでアタマとカラダを使い切らないと、口から出てきませんね、うちがイチバンというフレーズ。
私は、もう少し、カラダをクタクタに使う必要がありそうです。
当地、風が鳴る朝です。
投稿: KON-chan | 2019年10月27日 (日) 07:01
写真を拝見しましたが、ここではありませんね。もっと、めちゃくちゃな山奥です。天女が原駅からは、登山道とは別の方向に伸びる獣道(整備された道ではなく、本当に獣道)を、ずいぶん歩いた記憶が無いのでせいぜい30分くらいだったと思います。山歩きなんかしたことのない、うら若き女子の足で(←ここポイントですよー・笑)
やっぱり、幻となったんでしょうかねえ。
獣道の割りには湯船は綺麗でした。
あの辺り、テキトーに掘ったらいくらでも温泉が出てきそうですよね。
今日は単車遠出だったので、ちゃんと寝ましたよ!
船の前も寝るようにしています。単車も船もかなりクタクタになるので、寝不足で行くと後半でツラくなっちゃうんですよね。
遊びに行くには全力ですよ。帰宅して片付けもできず動けなくなるのが通常でしたが、最近はさすがに片付けの余力は残して引き上げるようになりました。
でも、遊びすぎてドロドロに疲れて動けなくなるのって、快感です♪♪
今夜は朝まで晴れるG予報で、準備万端で夜を待っているところです。
何とか撮りたい星雲があるんですよねえ。
明日?もちろん通常勤務でーす。
投稿: めりー | 2019年10月27日 (日) 12:29
何年か経つと、根が見えなくなったりということがあります。
シケで砂をかぶったりするんでしょうねェ。
同じく、廃道に草木が育って自然に戻ると、とても歩けなくなったりします。
幻の野湯となったんでしょうね。
遊びに行くには全力。
ですね。
私も遊びは、目一杯、力一杯。
この目一杯、力一杯さを別なところに使えば、もう少しまともな人生街道を歩めたものと思うのですが(^^;
晴れて月のない夜ですね。
いい写真が撮れますように。
投稿: KON-chan | 2019年10月27日 (日) 17:12