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2019年9月19日 (木)

『劇画 ヒットラー』を読む

水木しげるの本。

だから、
  居村眞二の『紺碧の艦隊(原作:荒巻義雄)』
  手塚治虫の『アドルフに告ぐ』
  三島由紀夫の『わが友ヒットラー』
  チャップリンの『独裁者』
のような創作物なのかな、と本書を手にしたのだが、しかし、創作ではなくヒットラーの伝記。

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こんな飯屋で読み始め。

神聖ローマ帝国(第一帝国)・帝政ドイツ(第二帝国)の栄光を取り戻す第三帝国建設のため、ポーランド・フランス・チェコ・オランダ・オーストリア・ギリシャ・ノルウェー、更に これに倍する国がヒットラーを総統とするナチス・ドイツに占領、統治下におかれていく。
対英国戦につまづき、対ソ連邦戦に敗北し、ヒットラーは結局 自ら命を絶つのだが、ヨーロッパ諸国・崩壊後のソ連邦諸国の生滅は現在につながる。

私向きの欧州近代史・地政学本。

本夕、読了。

史実を時系列のまま、劇画に置き換えただけ。
それだけなのだが、創作で脚色しなくても十二分をはるかに越える、百二十分、千二百分にヒットラーは劇画的なヒト。

本劇画には2回分しか描かれていないが、彼を暗殺しようという計画は40以上もあった。
いずれも失敗、あるいは実行に移されなかったが、計画自体が劇画的だし、その失敗も劇画的。

事実は、創作を越える。

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