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2019年8月28日 (水)

『紀州犬 熊五郎物語』を読む

高知の闘犬。
闘わせるのは土佐闘犬で、土佐犬とは別種。
純血の日本犬ではない。
土佐闘犬は、日本犬(土佐犬)と洋犬の混血。

純血日本犬とされているのは六種。
・柴犬
・紀州犬
・四国犬(土佐犬)
・甲斐犬
・秋田犬
・北海道犬(アイヌ犬)

フチと名付けられたアイヌ犬1頭だけを相棒にヒグマを追った猟師自らの書いた本は、拙ブログで'16年1月に 『羆撃ち』を読む で話題にした。
『羆撃ち』を読んだときに感じた、山の厳しさ・恵み、背中に担ぐ獲物の重さが 今でもよみがえる。
何よりも、フチとの別れがつづられたページでは、読書スピードが急速に落ちたことを思い出す。

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こんな飯屋で読み始め。

本書は、道東の観光ホテル経営者の鉄砲撃ちが飼っていた紀州犬の話。

紀州犬は猟犬としての才に優れ、それを見込まれイノシシ猟に使われていたという。
和歌山が産の紀州犬が、九州の育種家によって育てられていた。
その幼犬1頭が、道東羅臼に。

エゾシカもヒグマもイノシシより大きく、特にヒグマはイノシシより はるかに強い。
純血の紀州犬ということが、猟にどう作用するかが描かれる。

今夕、読了。

日本に先にいたのは縄文人。
のち、弥生人が渡来する。
その歴史と犬の歴史がリンクする。
頭蓋骨で区別するようだが、イヌにも縄文系と弥生系があるそうな。
北海道犬は縄文系。
紀州犬は弥生系。

遣隋使・遣唐使の時代から中国犬が入り、さらに明治の開国で洋犬が入りして混血が進み、純血日本犬は少ない。
孤立した集落で飼われていた純血日本犬を探すことが、戦前から行われていた。
本書に書かれている熊五郎は、そうやって見つけられた紀州犬の純血子孫。

血統がどれほどのものだ、と思う。
が、やはり血統ってのはある。

イヌでもヒトでも。

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コメント

そうなんですか~、土佐犬と闘犬として使われている土佐犬は別もんでしたか。
子供の頃はお祭りの余興なんかで闘犬を見ましたが、最近は見ませんね。
「残酷」「動物虐待」なんてことなんでしょうか。
あるいは飼っている頭数が減っているんでしょうか?

投稿: 夫婦釣り | 2019年8月30日 (金) 08:36

夫婦釣りさん、こんにちは

サラブレッドは、最初の3頭まで さかのぼれると聞いたことがあります。
人間はアダムとイブまで さかのぼれるのかな。

コガネグモを闘わせるのは、今も ありますが闘鶏はニュースに出なくなりました。
スペインの闘牛や日本のイルカショーなんかも、動物虐待として、ああこう言われる時代です。

子供の頃、クワガタを闘わせるのは、私の夏の遊びのひとつでした(^^)

今日は、山梨です。
明日、帰ります。
ヒトも虐待されてます(^^;

日曜日、沖でお会いしましょう。

投稿: KON-chan | 2019年8月30日 (金) 09:03

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