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2019年2月 9日 (土)

『歴史から消された兵士の記録』を読む

やってみせ
言って聞かせて
させてみせ
ほめてやらねば
人は動かじ(注)

以上は、帝国海軍トップだった山本五十六の言葉だと伝えられている。

彼は、前線基地の視察を目的にソロモン諸島を空路移動中、米軍機に襲撃されて死亡する。

その山本五十六戦死の報に触れたとき、
「ざまァ見やがれ」
「バカ野郎」
と言った帝国海軍々人たちがいたという。

言ったのは、沈められるために出て行くのと同然の命令を繰り返し実行させられていた輸送艦隊員とその護衛艦隊員だったことを、著者は取材から得ている。

「ざまァ見やがれ」 と言った者らの気持ちとしては、
山本五十六は、
 一度も、戦場で指揮を執ろうとしなかった
 ヒトに〝させて〟も、
 自分で〝やってみせ〟たことがない
そんな「バカ野郎」だから、「ざまァ見やがれ」な死をとげるのだ、ということなのだろう。

山本五十六を英雄とするヒトがいる。
山本五十六を悲劇の提督とするヒトがいる。
山本五十六をバカ野郎というヒトがいる。
歴史に残る者でなければ、
英雄とも
悲劇の提督とも
バカ野郎とも
言われはしない。

 

Recordこんな喫茶店で読み始め。

副題が、「無名戦士が語る最前線の実相」。

〝無名〟とひとくくりにされた兵士たちが、血を流す。
死ぬ。

歴史に残るヒトは極めて まれ。
ほとんど全てのヒトは、歴史の中のその他大勢。
〝無名〟、〝その他大勢〟の側に我々はいる。

本書は、
 イヤならやめる
 イヤなら逃げる
ということには絶対にならない、〝させられ〟、〝動かされた〟兵士たちの話。

〝無名〟、〝その他大勢〟は、
〝歴史から消される〟のではなく、〝歴史に残らない〟だけ。

〝歴史から消えてゆく〟兵士らの話。

本夕、読了。

(注)
ここまでは有名。
続きがある。

話し合い
耳を傾け
承認し
任せてやらねば
人は育たず。
やっている
姿を感謝で見守って
信頼せねば
人は実らず。

スローガンでヒトが動くかというと、そんな単純なものではない。
かと思えば、スローガンでヒトは動く。
スローガンでヒトを死に至らすこともある。

ヒトは言葉を持つ。
言葉を持ったヒトというのは、難しいイキモノだ(^^;

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コメント

おはよーございます。
自分の後に続く人を育てるのは、どんな世界でもとても難しいですね。
"その他大勢"でしかない私には、どだい無理な話なのかも。

マスいいですね!美味しそう。

室蘭の空を撮りに行きたいのですが、雲がありそうで悩んでいるところです。

投稿: めりー | 2019年2月10日 (日) 07:24

めりーさん、こんにちは

ハンマーヘッドバランスに加えて風ですからね。
でも、被害がフィルターでとどまり、それ以上の大ごとにならなくて良かったということにしましょう。

現実の世界は、マニュアル・取説だけで終わりません。
応用思考・応用動作がどうしても必要。
だから、過去から現在へ、さらにその先へと技術・技能の伝承を課題としている分野も多いようですね。

私はとっくに人を育てなくてはならない側の年齢に達してますが、「今のヘロへロ環境を作ってきたのは自分たち」、その自分たちが先輩たちの考え・行動に従ってきたせいもあるしなァ、ってことで、ただの1秒も育てるとか教えるとかしたことがありません(^^;

今に至っても、毎日毎日、教わることばかり。
で、私自身、それで1ミリも1グラムも成長していないンだから、もォー(^^;

室蘭は岬気候なので、天気を読むのが難しいですね。
空を撮るなら、内陸・東のほうがいいように思います。

マスはいるようです。
ですが、海況が沖への出航を許してくれません(^^;

投稿: KON-chan | 2019年2月10日 (日) 09:26

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