『画像診断』を読む
副題が、『病気を目で見る』。
こんな喫茶店で読み始め。
X線、超音波、CT、MRIなど、体の中を見る技術の話。
体をグルリと透過して得た大量の点・点・点・・・のデータから画像を作る。
ンなことは、コンピュータがやってくれるンだろう、なんぞと考えているようでは軽すぎる。
体の中を見る目的は、病気の発見と診断。
病気か健全か、悪性か良性かを見分けられなければならない。
そのための造影技術。
病んでいるのに健康と診断してはいけない。
健康なのに病んでいると診断してもいけない。
そのための読影技術。
そして、それが治療につながらなくてはならない。
治療は医学によるのだが、その源は経験・化学・物理・数学・工学・・・
本夕、読了。
放射線を扱うことを職業としている人がいる。
重工企業のある室蘭市なら、非破壊検査(放射線透過試験)技術者。
福島第一原発の廃炉作業者もそうだ。
そういう人たちを放射線障害から守るための規則がある。
「電離放射線障害防止規則」がそれ。
もとになっているのは「労働安全衛生法」。
それによれば、被曝線量の許容上限値は、
・1年間で50ミリシーベルト(mSv)
・5年間の累積で100ミリシーベルト(mSv)
この値は十分な余裕を見ているようで、人命救助などの緊急時対応の際はこの何倍もの被曝を許している。
体の中を見る診療放射線技師。
『病気を目で見る』ための影をとらえる人たちも、「電離放射線障害防止規則」で守られる。
『病気を目で見』てもらう我々の側は、「電離放射線障害防止規則」の外。
胸のエックス線撮影、1回の撮影での我々の被曝線量は0.06ミリシーベルト。
バカがますます進行中のオイラの頭部エックス線CT。
1回の撮影での被曝線量は、10ミリシーベルト。
胸部エックス線撮影の100倍以上の線量だが、そう毎度毎度 頭の中を見ることはないし、上記の規則に照らせば十分にゆるやか。
ということなのだろう。
コメント
この歳になりますと、〝ん?なんか痛てーぞ〟とか、
〝なんとなく変?〟なんて事ありますが、
気のせいでもあり、そーでもない事ありで、
小生、唄える事の慶び、釣りが出来る慶びを
かみしめる毎日で御座います(一_一)。
投稿: きーさん | 2019年1月19日 (土) 21:23
きーさん、こんにちは
何といっても健康ですね。
これがなくては、唄うも釣りも山歩きも、どころか食うも飲むもできなくなるかもしれません。
老いはどうしようもない宿命ですが、まァ、とりあえず今日を過ごせて、明日も過ごせそうです。
明後日のことは分かりませんが(^^;
そんな毎日でも、いいかなァ、っと。
投稿: KON-chan | 2019年1月20日 (日) 00:20
おはよございます。
1点、訂正していいですか?レントゲン技師は随分昔に廃止になった名称で、現在は診療放射線技師です(正確にはレントゲン技師の資格ではできない業務もあり免状の移行が必要だったはず)
頭部検査ならCTよりMRのほうが、コントラスト分解能も濃度分解能も遙かに良いのでお勧めします(CTでは出血や骨折の有無は判りますが、小さな脳梗塞や腫瘍、血管の情報には乏しいです)但し頭部の話しですよー(笑)CTの方が有利な部位もあります。
適材適所ですね。
投稿: めりー | 2019年1月23日 (水) 05:08
めりーさん、こんにちは
星雲・星団画像、楽しませて頂いています。
そのへんの事情を分かったうえで、〝通称される〟としたら素人に通じるかなァと考えましたが、うまく表現できませんでした(^^;
めりーさんのコメントが含まれることで、この記事が締まるというものです。
ありがとうございます。
CT公表直前には、すでにMRイメージングの論文が出ているようで、本著者は人体をMRでイメージングしようというアイディアには高度な独創性と夢があると書いています。
本書で、スピン・格子緩和時間、スピン・スピン緩和時間、スピン・エコーなんてところまでは理解したツモリ。
〝ツモリ〟どまりですが(^^;
脳出血か脳梗塞かを区別するのは大変に難しいそうですね。
めりーさんがご活躍される場ですね。
投稿: KON-chan | 2019年1月23日 (水) 07:19
星は難しいですねえ。赤道儀がぶっ飛び始めたので(笑)東京にメンテ送りになりました。
私はずっとMRを専属でやってきましたが、MRは原理が難しくて技師の中でも敬遠されがちです。こんなに面白いのに。今でもMRが一番好きです。
脳出血と脳梗塞の鑑別は大抵は難しくありませんよ。
急性期の出血はCTでhigh(但し赤血球の酸化状態で信号が変化するので時期による)、MRでも時期によって変化するので、そのパターンを知っていれば簡単です。なので、両方撮るほうがベターです。
梗塞はMRで拡散強調画像(DWI)で急性期はだいたい描出できます。時間が経つと線維化したりするのでまた信号は変化しますけど。CTでは病巣が大きくないと描出できません。出血性梗塞にはCTも撮ったほうがいいですね。
いや、何の参考にもなりませんねえ(笑)
星を撮るほうがずっと難しいや。。
投稿: めりー | 2019年1月23日 (水) 14:35
プロの話は聞くべきですねェ。
線維化の話は本書でも触れています。
私にはチンプンカンプンの話ですが(^^;
臨床医学の長い間の大問題に、脳出血と脳梗塞の鑑別があったと本書にあります。
それがCTでは、
白ければ出血
黒ければ梗塞
と明快な鑑別ができ、CT実用化当初、強烈なインパクトとわくわく感を医療関係者に与えたと書かれています。
私は穿孔紙テープをメディアとする時代を知っている世代です。
それに記録されたデータを画像化する話が書かれているのですが、処理時間の長さをイメージできるだけに深い感動をおぼえます。
CTもMRもノーベル賞。
MRの発想は医者のものではないですね。
〝その源は経験・化学・物理・数学・工学・・・〟と私が書いた理由です。
赤道儀の不具合は、きちんと解消されるといいですね。
東から西へ日周運動する側に少し荷重を与えるようにややアンバランスにセットすると具合がいいというのが、私の持っている赤道儀のクセです。
まァ、それにしてもスゴイ。
釣りのウデもスゴイし、写真はプロだから当然スゴイし。
まだ隠している〝スゴイ〟を持っているのではないでしょうか。
スゴイひとには尊敬を通り越して、憧れを感じます(^o^)
投稿: KON-chan | 2019年1月23日 (水) 18:45