『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』を読む
・忘れてきた何か
・それ以上でもそれ以下でもない
・誤解を恐れずに言えば
・好むと好まざるとに関わらず
なんてフレーズを、いい歳をした大人は使っちゃいかん(と私は思う)。
こんな飯屋で読み始め。
モノマネ(歌マネ・形態模写・声帯模写)、書画の模写、コピー&ペースト。
本書は〝文体〟のマネ。
本書を30ページほど読み進んだところで買ってきたのが、マルちゃんの焼きそば名人 ソース焼きそば。
そのカップに印刷されていたのは、以下の通り。
【調理方法】 必要なお湯の目安量:560ml
①フタをAからBまであけ、3種類の小袋を取り出す。かやくを麺の上にあけ、熱湯を内側の上の線まで注ぎ、フタをする。②3分後、湯切り口をはがし、カップをしっかり持ち、ゆっくりかたむけて湯切り口からお湯をすてる。③フタを全部はがし、液体ソースをかけてよくまぜ、ふりかけをかけて出来あがり。
〝文豪たち〟とあるが、マネるのは、
夏目漱石
村上春樹
宮澤賢治
川端康成
など小説家70人ほどと、
川谷絵音
週刊プレイボーイ
松尾芭蕉
など、ソングライター風、雑誌記事風、俳句風、評論家風、ラッパー風、新聞記事風の40ほど。
上の【調理方法】を、例えば 尾崎豊 が書けばどうなるか。
本書中から、ごく一部を抜粋すると、
カップ焼きそば
俺はお腹がすいて こんなところにたどりついた
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
3分間待てているか
湯切りできているか
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
本夕、読了。
ところで、冒頭に書いた〝いい歳をした大人は使っちゃいかん〟と私が思うフレーズ。
これらは、
会話
報道
取扱説明書
六法全書
翻訳小説
では、絶対に使われない。
〝伝える〟際に用いられるフレーズではなく、〝内寄り〟。
本書で、これらのフレーズを使ってマネられているヒトがいて、やはり何だかなァのヒト(^^;
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