『ヨーロッパを旅してしまった猫のはなし』を読む
著者はフリーのグラフィックデザイナー。
・妻ミカ
・雑種の黒毛のオス猫ノロ
と欧州を旅する話。
こんな喫茶店で読み始め。
レンタカーで、東欧・北欧を廻る。
特に変わったエピソードがあるわけではない。
その特に変わったエピソードがあるわけではない旅の様子が、スナップ写真を添えて紹介される。
広角パンフォーカスのコンデジカメラで撮られたショット。
目を引くものはない。
しかし、そうは言っても、そこはプロの美術家。
気の利き方がさり気なく、そのことが気が利いている と同語反復。
こういう旅は、食うに困らない才能あるフリーランサーか、譲られる家督が保障された資産家の一人息子でなくてはできない。
だから、この類の本は、おおかたのヒトに、ねたみを湧き上がらせてしまうモノ。
本著者はそれを意識しているのか していないのか、ねたみを湧き上がらせてしまうような素振りを少しも見せない。
〝何か〟を求めたり、〝何か〟を感じたりすることを著者は求めない。
お茶をすすりながら読むにふさわしい本。
本夕、読了。
本著者は、旅先での、コメ、ショウユなどの入手について触れている。
こういうことが気になるヒトは、外国にいるのに日本での日常を過ごしている。
もったいないと思う。
私はコメがなくても、ミソ・ショウユがなくても全然困らない。
外国を長旅するのに向いた舌を持っていると思う。
ただし、フリーランスで食っていける才能がない。
譲られる家督が保障された資産家の一人息子でもない。
それが大いに残念(^^;
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