« 時合を外したか(^^; | トップページ | 大黒島を登る »

2018年3月26日 (月)

『マリファナも銃もバカもOKの国』を読む

マリファナも銃もバカもOKの国とは、米国のこと。

著者は、映画評論や米国の世相をルポルタージュするフリーライター。

 

Usaこんな喫茶店で読み始め。

本著者は、日本で雑誌の創刊・編集などに携わったのち渡米。
すでに滞米20年ほど。
本書には、それほどの時間 住み続けた米国が書かれている。
見る対象は米国人には当たり前のこと。
よって、ガイド本やネットでは拾えないことばかり。

通りすがりだからこそ、旅だと言え、旅情が生まれる。
が、住んでいる者は生活者、そこで生きねばならぬ。
旅は書けても、生活者、生き方を書ける人は滅多にいない。

米国の生活者、生き方が本書には書かれている。

営利目的ではないマリファナ・大麻の使用や所有は罰しない。
そんなことにいちいち対応していたら、ムダに税金が使われるだけ。

独立戦争最初の激戦地はバンカーヒル。
英国正規軍を迎え撃ったのは素人集団の民兵。
国民の銃を所持できる権利は、ここに始まる。

プロバスケットボールチームのオーナー(白人)が、チームの主力黒人選手らをさして「ヤツラを食わしているのはこの俺だ」と。
それら差別的発言に、彼はプロバスケットボール界から追放されるが、他チームのオーナー(白人)がこう言って彼を擁護する。
「この国ではバカでも許されるんだ」

本夕、読了。

本書は、週刊文春に『言霊USA』として連載が続いているコラムの、'14年3月から'15年3月分までを収録したもの。
日本で生まれ育ち教育を受け36歳で米国に渡った著者は、米国生活者の目で米国の路地を見、米国の空を見る。

しかしと言うかやはりと言うか、異邦人の目で米国の路地を見、米国の空を見る。
だから、全てのコラムにおいて最後の一文が日本人の視線。
この最後の一文を書かなければ最上級のコラムになるのに、書かずにはいられない。

釣師の書くブログも最後の一文が余計なのに、書かずにはいられないのと同じ(^^;

« 時合を外したか(^^; | トップページ | 大黒島を登る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『マリファナも銃もバカもOKの国』を読む:

« 時合を外したか(^^; | トップページ | 大黒島を登る »