冬山を歩く 13
風強く、我が小船では沖に出られない。
山へ。
登り:水元沢コース
下り:西尾根コース
入山時は雪がちらついていたが、間もなく空に青が見え出した。
【画像:1枚目】
下りに水元沢コースを使うと、最後に200メートル近く高度を取り戻す登り返しが必要。
逆に、登りに水元沢コースを使うと、登りの初めに200メートル近く高度を捨てなくてはならない。
どちらにしても、他ルートより稼がなくてはならない高度が200メートルほど増える。
そのこととルートが長いからだろう、水元沢コースを使うヒトは少ない。
冬は、いよいよ使うヒトが少ない。
水元沢は動物の気配の濃いルートで、
低いところでは、シカ・キツネ・ヤチネズミ、まれにタヌキの足跡を見、
クマゲラが木を叩く音を聞き、
トドマツの幹にリスの駆け上がるのを見、
カワガラスが沢に潜るのを見、
沢の流れに渓魚の影を見る。
やや高度を上げると、ウサギの足跡を見、
エゾライチョウの羽音を聞く。
更に高度を上げると、広い雪面に風の足跡。
画像は、風の足跡。(シュカブラ:雪面の風紋)
【画像:2枚目】
このあたり、無雪期はヒトの背丈を超えるササ原。
今、そのササ原を埋めた雪の上にいるのだから、身長4メートルのヒトの目を得て歩いているようなもの。
その視界に入るのは、大きく開けた眺望。
と、同時に感じるのは孤独。
いや。
山での孤独は感じるものではない。
山での孤独は見えてくるもの、聞こえてくるもの。
てな気取った気分にさせてくれないのが冬の山。
風の冷たさのせいだ。
鼻水が出る(^^;
オシッコをしたくなる(^^;
【画像:3枚目】
山頂にて。
雪のブロックを積み上げ防風壁を作ったヒトがいるようだ。
この壁の中でしばし休憩、息を整える。
山頂寒暖計は、氷点下7℃。
【画像:4枚目】
樹氷の枝をくぐって、西尾根へ。
【画像:5枚目】
西尾根825メートルピークにて。
振り返り見る山頂。
山頂からここまでの間、時折 耐風姿勢をとらなければならないほどの強風。
【画像6枚目】
ペトトル川の源流をひとまたぎ。
わずかに登り返すと、間もなく白鳥ヒュッテ。
山歩き時間5時間00分。
14878歩。
飲食なし。
コメント
相変わらず室蘭の自然を楽しんでますね。
一昨日、北湯沢の朝は-20℃でした。
毎週、北大病院への通いが続いてます。
なかなか、先に進みませんが、
3/6から5,6日連泊の予定です。
投稿: oxy | 2018年3月 1日 (木) 11:15
oxyさん、こんにちは
冬山はいいですよォ。
私のようなグータラ人間には、こういうピリッとした時間がどうしても必要です。
-20℃ですかァ。
私が山に入るのはシケの時。
ですから、山ではいつも吹かれています。
加齢とともに新陳代謝機能が落ちてきているようで、登山口で登山靴に履き替えて素手で靴ひもを結び直したりすると、その後、末梢まで血が回るのに時間が掛かり、手袋の中の指先が20分くらい痛いままです。
室蘭岳ですから、せいぜい-10℃くらいなのですけれど。
最近、製造業で検査記録のデッチあげ、研究者のデータデッチあげを聞きますが、医療機関はデッチ上げはしないでしょう。
しっかり検査をしてもらって下さい。
投稿: KON-chan | 2018年3月 1日 (木) 17:29