『山の突然死』を読む
山は不思議な場所。
前にも後ろにも上にも下にもヒトがいないのに、話し声が聞こえてくる。
背中の高いところからの、誰かの視線を感じる。
左の斜面の孤独木が光って見える。
右の沢からコーヒーの香りがする。
いずれも、まぼろし。
幻聴、幻視、幻嗅・・・
感覚が変調する(^^;
時々、自分の頭がどうかしたのではと思うことがある(^^;
こんな飯屋で読み始め。
本書に書かれているのは、感覚・精神の変調ではなく、体の変調。
突然死から最も遠い職業のはずの医師の事例もある。
エベレスト登山隊の男性チームドクターは高所登山経験豊富な47歳。
標高5000メートルのテント内で突然死。
くも膜下出血。
61歳、女医。
40歳を過ぎてからも3時間20分台でフルマラソンを走り通すことができた脚と心肺の持ち主。
エベレストのピークに立ったのち400メートル高度を落としたところで転倒、1分ばかりもがいたすえ、心肺停止。
朝、起こしにいったら息をしていなかった。
みたいなことが、町なかの昨夜まで笑いのあった家庭にさえある。
心臓が止まる本当の理由は〝山だから〟ではないのだが・・・
本夕、読了。
北海道の山は低い。
最高峰の旭岳でも2291メートル。
この高さでの気圧はジェット旅客機内とほぼ同じ、800ヘクトパスカル程度。
酸素分圧は海面の8割に落ちるのだが、ほとんどのヒトは、そんなことを意識せずに行動できるだろう。
が、この程度の標高でも、高山病を発症するヒトがいる。
そういう体質でありながら、山歩きを趣味とするヒトを知っている。
「急に高度を上げるとアタマが痛くなる。 ユックリ登ることで対処している。」そうだ。
コメント
KON-chanさん!こんにちは~
仕事をさぼってパソコンでヤマップ見ていました
KON-chanさんのブログ見ていました
この本、興味ありますね 古本やで探してみます~
海に山にと凄いですね!
投稿: ぶたんた | 2017年12月18日 (月) 15:45
ぶたんたさん、こんにちは
コメント、ありがとうございます。
私、遊んでばかりですね(^^;
このブログに書いてある通り、風のない休日(つまり波のない凪の休日)は、たいてい海に浮かんで竿を出しています。
だから、山行は風のある休日ばかり。
山ではいつも吹かれているというわけです(^^;
山も海もほとんどが単独行の私なので、何かあったら、それで一巻の終わりですね。
家の中でも突然死ということはありますが、山での突然死は迷惑の度合いが大き過ぎます。
〝気を付ける〟と言っても、何をどうしていいのやら。
この本にも書いてあるのですが、結局、山で突然死しないためには、山に入らないことということになります(^^;
山を歩く人の書く文章は、うまいですねェ。
風・汗・雨・雪・ガス・太陽・岩・樹・渓流・斜面・恐怖、そして頂に立つ喜びの表現が染み入ります。
きっとどこかの山でぶたんたさんと出会うことがあるでしょう。
その日を楽しみに(^o^)
投稿: KON-chan | 2017年12月18日 (月) 17:56