『星界の報告』を読む
日暮れた西空。
今時期の一番星は木星。
こんな喫茶店で読み始め。
400年前のガリレオ・ガリレイの著書。
ガリレオが自作の望遠鏡を空に向け、
ⅰ.月を観察し、その表面は凸凹であること
ⅱ.天の川を観察し、それが多くの星の集まりであること
ⅲ.プレアデス星団(すばる)を観察し、そこには肉眼で見るよりもっと多くの星があること
ⅳ.木星を観察し、それを周回する衛星(月)を持つこと(注)
を確認した報告書。
望遠鏡は、
・遠くのモノを近くに寄せて見ることができる
・光を集めることができる
から確認できたこと。
〝自然は数学の言葉で書かれている〟と言ったのはガリレオ。
本書には、しかし、数学的な記述はひとつもなく、観察記録。
本文が80ページ。
訳者による解説が40ページの薄い本で、時間を掛けずに読み切ることができる。
この時代から科学が現代的になり、自然を数学の言葉で書き出し始めることになる。
惑星の軌道が楕円であることは、ガリレオと同時代人のケプラーが数学的手法で発見している。
ガリレオ・ケプラーともに万有引力の法則の尻尾をつかみかけている。
本夕、読了。
日暮れた西空。
今時期の一番星は木星。
今夜は曇り。
星は見えない。
(注)
木星は70個ほどの衛星(月)を持つそうだが、その内の4大衛星(ガリレオが最初の観測者なので、〝ガリレオ衛星〟と呼ばれている)は、3倍の双眼鏡でも見えるし、標準レンズのカメラでも写せる。
35ミリフルサイズ撮像素子の、短(縦)辺は24ミリ、長(横)辺は35ミリ。
画素数が800万の撮像素子だと、短辺に2300個、長辺に3460個の画素が並んでいることになる。
50ミリの標準レンズだと、この撮像素子に、短辺27度・長辺40度の視野角範囲が写り込む。
27度の範囲を2300個(40度の範囲を3460個)の画素でカバーするのだから、0.7分(1/85 度)の分解能と言えるだろう。
丸めて、1分(1/60 度)。
ガリレオ衛星は木星から5分くらい離れる。
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